Nell'interno di bagliore di sera.


胸がズキッと音をたてる。
まただ…。
私の視線の先にはクラスの女の子と楽しそうに話すあの人の姿。
私はそっと目を伏せる。
この感情への対処法を私はまだ知らない。

でも、いくつか分かっていることもある。
まずひとつはその感情はあの人に関することであること。

そして、もうひとつはあの人…、山本武に告白された昨日からこの感情が芽生えたこと。

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「あのさ…俺…白石のこと…好きなんだ///」

昨日、彼は私をグランドに呼び出すとそう私に告げた。

『…私のことが…好き…?』

頬を微かに染め、ぎこちなくでもはっきりと頷いた彼。
どうやら聞き間違えではないようだ。
私は言葉を選びながら、自分の気持ちを伝えようとした。

『あの…「へ、返事は今じゃなくていいんだ!!///ただ伝えたかっただけで//」…』

私の言葉を遮り、早口に話す彼。
去年同じクラスだった人だ。
名前は確か…

『…山本武』

「へっ??///」

名前を呼ばれて一瞬キョトンとするが、次の瞬間パッと顔が明るくなった。

「俺の名前、覚えててくれたんだな!!//」

すっげぇ嬉しい///、と爽やかに笑う。
その笑顔を見て、トクンと胸が高鳴る。
一瞬、涙が出そうになるくらい苦しくなった。でも、それはとても心地好いものだった。

「返事は今じゃなくていい。明日の放課後、またここで…返事…聞かせて欲しい//」

俺…待ってるから。
そう私の耳元で囁くと、彼は去って行った。


もともと人と話すのは苦手だし、親しい友達もいない。
今まで人と深く関わることなく、静かに生きてきた私。
そんな私が誰かに対してこんな感情を持った。
これが…

『恋、なのかも知れない…』

小さく呟いた声は下校時刻を知らせるチャイムの音にかきけされた。
その音にハッと我に返る。

「俺…待ってるから」

そう囁いた彼の言葉が頭をよぎる。
私は急いでグランドに向かった。

伝えなきゃと思った。
やっと分かった自分の気持ち。
もういないかも知れない…嫌われたかも知れない…
そんなの嫌だよ…。

『山本君っ!!!』

グランドにいた人物がハッとしたように振り返る。

「白石!!来てくれたのか?」

『はぁ…はぁ…山本君…私…』

走ってきたせいか、息が切れ、上手く話せない。
そんな私の背中をさすりながら大丈夫か?と山本君は微笑む。
そんな何気ない優しさにも胸がキュッと苦しくなる。

『私…好きってよく分からなくて…でも山本君見てるとドキドキして…苦しくなって、山本君が他の女の子と話してると胸が痛くて…だから、私……っ!!!?』

夢中になって話してたらぎゅっと抱き寄せられた。

「…こうされるの…嫌か?///」

嫌じゃない。
でも、ドキドキして声が上手く出せなくて、首を横に振って嫌じゃないと伝える。

「そっか…じゃあこのまま聞いてくれるか?俺、今すっげぇ情けねー顔してるから…///」

情けない顔?
山本君の言葉が気になりつつも、コクンと頷く。

「俺も…白石と…七海と一緒なんだ…七海見てるとドキドキして…七海が俺以外と奴と話してるとイライラして…」

いきなり名前で呼ばれて、私のドキドキが激しくなった。でも山本君も私と同じくらいすっごくドキドキしていた。

「聞こえるか?俺…こんなにドキドキするくらい…七海のこと好きなんだぜ?…だから…」

山本君は私を少し離すと私の目を見て言った。

「俺と…付き合ってください…」
 
溢れ出した好きって想い
 
 
嬉しくて、でも声が上手く出せなくて、必死に頷いた。
山本君はホッとしたような嬉しいような笑みを浮かべて、私に顔を近づけた。

夕焼けの中、誰もいないグランドで二つの影が静かに重なった。



†あとがき†
 
久々の短編。
お相手は山本くんでしたー!!
 
なんか長い!!
これ、短編でいいのかな?
短編の長さがいまいちよく分からない愛ですこんにちは(*´∀`)ノ
 
今回は恋を知らない夢主ちゃんを書きたかった!!
 
次はバレンタインネタかなー♪
…えっ?もう終わった?←
 
読んで下さった皆様!!
ありがとうございました!!



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