ひだまりみたいな君


そばにいると落ち着いて安心する。
いっしょにいると温かくて、優しい気持ちになる。

そんなひだまりみたいな君。


コンコン

「誰?」
『私です。白石です。』
「入りなよ」
『失礼します』

いつもと同じ時間。いつもと同じように応接室へやってくる彼女は風紀委員会書記の白石七海。
成績優秀で生徒たちからの信頼もある模範生徒。
彼女は僕の前にくると書類を差し出した。

『この間の書類です』
「見ておくからおいといて」
『はい』

彼女はいつものように優しく微笑んだ。

彼女はすごく真面目だが、優しくて、ひだまりのような人だった。
いらだっていても彼女の笑顔を見ると知らないうちに笑っていて、彼女といるとすごく安心できた。
その気持ちはいつまにか恋心に変わっていた。

「ねぇ、今日はここにいなよ」

そんな僕のわがままにも

『はい、わかりました。』

と笑顔で返してくれる。
恋だと気づいても僕は特になにもしなかった。
ずっと七海は僕のそばにいると思っていたから。


ある日…

「遅い…」

僕は少々イラだっていた。
いつも通りに応接室に来る七海が時間をすぎてもこないのだ。
今日はちゃんと登校しているはずなのに…。
どうしたんだろうと思いながら、僕は見回りのため応接室を出た。
体育館裏を通りかかった時。

「好きなんです!!」

そんな声がきこえた。
どうやら男子生徒が告白しているらしい。

『ですから、その…私は…』

その声を聞いてハッとした。
七海…?
次の言葉を聞いて僕の思考回路は停止した。

『私には…好きな人がいるんです…』

その言葉が頭の中で木霊する。
そして気づいた時には体が動いた。

「君たち、何してるの…? 群れてるなら咬み殺す…」

自分でもびっくりするほど、声が冷たくて、予想していた以上にイラだっていた。

「す、すいませんでしたぁぁぁ!!!」

男子生徒は逃げて行った。
七海はその場にしゃがみ込んでいた。

「七海…」
『い…いいんちょ…』

七海は震えていた。
怖がらせてしまっただろうか…。

「七海…」

僕は七海を抱きしめた。

『委員長…?』

震えも止まったいつも通りの七海は不思議そうに僕を見上げる。

「君、僕のものになりなよ」
『え…?』

僕の言ったことが信じられないのか困ったような顔をする七海。

「だから…君が好き…僕のものになりなよ」

七海の好きな奴が誰だろうと関係ない。
僕は七海が好きなんだから。

『…私…私も委員長のことが好きです…////』

七海はひだまりのような優しい笑みを浮かべて 僕をぎゅっと抱きしめた。




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中途半端になってしまった。
愛的には「君、僕のものになりなよ」が言わせたかった(笑)
今度(いつになるか分かりませんが


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