猫なで69 | ナノ



ゼラチン質の向こうで君が揺れている。



猫なで声であやしてみても、鈴を転がす笑みはない。

何時からだ。何時から僕ら、冷めたコーヒーのような恋をしている?飲み込むには眉をひそめるような。

初めから?

ゼラチンがふるえて問いかけは固まる。答えすら。

猫は、死期を悟ると消えるという。そんなふうに愛想笑いさえそっぽを向いたまま。



僕が撫でていたのは、ただの毛皮だったんだね。



material : Ruffle Raincoat.(PC)

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