空腹を紛らわそうと、首のイクラを口にした。噛むと、破裂し、どろりとした液体が口に広がった。常温のイクラが美味しくないことを、まだ子ライオンは知らなかった。一粒失い、鬣のバランスも悪い。もう眠ってしまおうと、体を丸めた。
そのとき、腹が聞いたこともないような高い音を立てた。



『痛いの痛いのとんでいけ』
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