声は聞こえる
姿が見える
君だけにこの胸は
こんなに高鳴る

指を重ねて 秘密を編む
夜の手前で 影が伸びる
間違えないようにと繰り返すのに
君は 黒くなる

君が また 苦しい時に 笑った顔を見せるから
君の手を 私、握りたくて 泣きそうになるんだ

声は聞こえるのに
姿が見えるのに
君じゃなきゃこの胸は
熱くならないのに

体を借りた君は 触れた
私の肌を何度も滑るんだ
忘れないようにってなぞる度
音のない花火が弾けるんだよ

私 どうやって生きてたんだろう
忘れちゃったな、どうしよう、怖いよ
君はいつか 化物になるだろう 私を残して


声は聞こえるのに
姿が見えるのに
君だけがこの胸を
こんなに焦がすのに


死んだら触れるかなぁ
青野くん
触りたいよ


2019/06/05 10:13













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