白髭の2番隊に所属する戦闘員A(♂)。 強くて格好いいオヤジや隊長達は永遠の憧れ。戦闘力は白髭の中では中〜上位らへん。温厚でだがキレると怖い。護るもののためにはすべてを犠牲にできる人だと思う。
頂上決戦で、仲間が目の前でどんどん死んでいくのに歯を食いしばって、荒れ狂ったように海軍をバッサバッサ斬り倒していく。海軍側は、下っ端だと思っていた戦闘員Aがかなり強いことに驚き騒いでればいい。でも原作通りに話は進んで、エースもオヤジも死んでしまう。泣きながら撤退命令に従って船を目指す。
『オヤジぃぃいぃいいい!!!』
声が枯れるんじゃないかと思うほど叫ぶ。涙が溢れる。大切な人が死んでいく。見ていることしかできない俺はなんて弱いんだ。
エース隊長、オヤジ………っ!
悔しくてしかたがない。いつもいつも残酷なこの世界は俺から大切なものを奪っていく。サッチ隊長を殺したティーチに復讐することさえできず、そしてエース隊長もオヤジも失ってしまった。 例え俺に力があったとしてもこの戦況は揺るがなかったかもしれないけれど、それでも己の無力さが歯痒くて仕方がない。
「逃がさないよぉ〜。」 『っ、隊長……!!!』
ピカッと光ったそれに無意識に体が動いた。あの攻撃はいくら隊長でも避けきれない。思いきり押し飛ばした時の隊長の表情はたぶんずっと忘れないと思う。
「ーーーーっ!!!」
ああ、あんな隊長初めて見たな。俺みたいな下っ端の名前覚えててくれたんだな。ああ、悔しいけどこれで、オヤジやエース隊長、サッチ隊長、先に逝った仲間と会えるなぁ。
なんて思ってブラックアウトしたら、いつのまにか見知らぬ場所にトリップ。トリップ先は、別の時間軸のワンピースの過去の世界。ちなみに戦闘員Aは幼児化してた。 庇った隊長は誰でもいいと思う。イメージはマルコだけど、不死鳥だから攻撃から庇わなくても死なないし。結果、誰でもいい。
この世界でも、もしかしたら元の世界と同じ末路を辿るかもしれないと考えた戦闘員Aは、それだけは阻止しなくては!なにがなんでも、あの未来だけは絶対に辿ってはいけないものだから。と必死で力をつけて、元の世界と同じように白髭海賊団に所属して奮闘すればいいと思う。
そんな戦闘員Aのお話。
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