落書き帳 | ナノ



【探偵】転生して捜査一課に所属



私は大抵の事なら笑って流すタイプの人間だ。今までだってこれからだって変わらない。変わらないと思ってたのに。これは予想外すぎて笑えねー。

「こんにちは、私達の愛おしい子。」

何が嬉しくて子供からのリスタート?
やっば、笑えないんだけど。えっと、とりあえず落ち着こう。ひっひっふー。ひっひっふー。いやー、本気でラマーズ法したの初めてだ。

昨日はたしか仕事で疲れきってて家に帰る気力もなくて、デスクで寝ようかなとか思ったところを同僚にせめて仮眠室に行けと苦笑されたから、言われた通り重い体を引きずって仮眠室まで行って寝た。寝たはず。たぶん。あー、でも疲れすぎててあんまり記憶にないから自信ないわ。そりゃ良い歳こいて4徹したらそうなるか。

でも、だからといってこの状況を理解しろと言われても出来ない。出来たらすごい。え、逆に理解出来る人いるの?いたらもう拍手喝采だよ。ブラボー、チップあげちゃうよ!ってぐらい。いやもっとだな。

とにかく、誰かこの現状を説明してください。ヘルプミー。もうお姉さんは、キャパオーバーだよ。



とまあ、そんなこんなであれから早二十数年。私は前と同じく警視庁刑事部捜査一課強行犯三係に所属していた。

え、流れが早い?
そんなこと言わないでよ。あんな子供時代の恥ずかしい出来事の数々、いちいち話してたら羞恥で死ねるから。まじでやばかった。とくに自力でトイレとかご飯とか出来るまでが。いやー、よく頑張ったよね私。
それから小中高と周りのみんなと話がなかなか合わなくて辛かった。ジェネレーションギャップってやつだね。あれは年を感じたなー。とにかく、語ることはないんだ。聞きたければお金を取るよ。

あ、大事なことを言い忘れてたわ。
この部署に配属されてから重大なことに気づかされた。まじで、なんで今まで気づかなかったか分かんないんだけど、

「名前!現場行くよ!」
『え、待ってくださいよ。佐藤さん!』

私、名字名前は名探偵コナンの世界に転生してたみたいです。はい。ここ笑うところ。

…………笑えねー、まじで。




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