2011年11月13日(日)16:24
ある家族の会話
父「この家とお隣の米田さん家に通路を開通させることにしたよ」
家族「えーっ」
父「米田さんとはもう話がついているから」
家族「そんな大事なこと相談してよ!お父さん!」
父「…ぐにゃぐにゃ」
家族「どうなるの、それで」
父「うちのものは米田さんのもの、米田さんのものはうちのもの、お風呂もテレビも冷蔵庫の中身もお互いに自由に使えるんだ!毎日が楽しいぞ!」
家族「米田さんちは大邸宅だもんね…向こうの冷蔵庫には何が入っているのかな?テレビは大画面?」
父「それは…通路を開通させてみないと分からん!」
家族「えーっ!じゃあもしかしたらうちは損しちゃうかも知れないじゃん」
父「これも近所付き合いだ、仕方がない!」
娘「お父さん…お風呂もトイレも?あたしイヤ!」
父「お風呂もトイレも全部だ、少なくともうちのものは米田さんのものだ」
母「ちょっと待って、それじゃもしかしたらうちのは使わせるけど米田さんちのはうちは使えないかもしれないの?」
父「そうだ、うちに何があるかは全部教えてあるし、どれでも自由にお使い下さいとお願いしてある。」
息子「米田さんちに何があるかは分からないの…?」
父「通路が開通しないと分からん!」
息子「なにそれ!」
お向かいの韓田さん「こんにちは」
母「あっ韓田さん、お宅も米田さんと通路を作ったんですよね、話を聞かせて下さい」
父「米田さんちのゴルフセットも使い放題なんだよな!なあそうだよな、韓田さん」
韓田「それが…」
母「何か不都合でも?」
韓田「確かにゴルフセットはお互いに使い放題なんですが、うちが向こうのを使うときはお金を払うんですよ…」
家族「えーっ!向こうが韓田さんのを使うときはお金は貰えないのに?」
韓田「そうなんですわ…」
息子「不公平すぎる!」
父「でもゲームは無料で使い放題だよな?」
韓田「はい、確かに。でも…もしうちか使っていたために米田さんが使えなかった場合はお詫びにお金を払います。」
息子「えーっ!じゃあ僕のゲームを米田さんが使っているときに僕が使いたくなったら米田さんはお詫びにお金をくれるんですね」
韓田「いえ、くれないとおもいます。うちは貰えません」
父「そういうのはお父さんがきちんと話すから心配しなくていい!」
母「困るわ…料理を作りかけの時にキッチンを使いたいと言われたらどうしましょう」
韓田「お金を払って許してもらうんですよ」
母「えーっうちのキッチンなのに?」
息子「むかつくから向こうの毎日毎日占領して使っちゃえ!」
韓田「あ、それは出来ないんですよ、なぜなら通路には向こうからだけ鍵をかけられるドアがついていて、向こうは好きに出入りできますがこちらからは出来ないんですよ」
娘「えーっ意味がわからない!通路いらないじゃん!」
韓田「はい…今うちの家内と息子と娘が激怒していて、通路を壊そうとしているんですが」
息子「壊せばいいじゃん」
父「一度作った通路は壊したらお金を払ってまた前と同じ通路を作り直さなければならんのだよ、そういうルールだ」
韓田「その通りです」
母「お父さん!この話はお断りしてちょうだい!」
父「無理だ、なぜならこちらからお願いしているのだから」
家族「えーっ」
韓田「お金持ちの米田さんちと行き来自由になれば、リッチな気分を味わえると思ったんですけどねー、結果はうちの家財道具を全部米田さん一家に毎日使われているだけの状況です。」
息子「せめてルールは変えられないの?一方的に使われて、お金を払うとか不公平すぎるよ」
父「ルールは全て米田さんが作るのだ、うちからルールを作ることはできないし、それを言い出した瞬間にまたお詫びにお金を払わなくてはならん」
母「お父さん…なぜそんな大事なことを家族に相談も無しに!」
父「うちは狭いし家族は四人しかいない。広い家に大家族で住みたいというお前たちの夢を叶えるためにお父さん頑張って通路を作って貰えるように頭を下げたんだ!お前たちのためなんだ!」
家族「…」
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