01 「スクアーロたいちょー。話ってなんですかー?」 「今から沢田綱吉のところに行くぞぉ」 「は?サワダツナヨシって、誰ですかー?」 予想外のフランの発言にスクアーロはこめかみの辺りを押さえてから怒鳴った 「お前ッ、自分の所属してるマフィアのボスくらい知っとけぇ!!!」 「わーうるさいですー。いい加減ボリュームさげやがれ」 さりげなくボソリと吐き捨てる毒舌に未だ慣れないスクアーロ よくもつい最近会ったばかりの人間にここまで言えるもんだ、と違う意味で感心する 「でも何のために会いに行くんですかー?ミーは別に会いたくないですー」 「そう言うなぁ!!幹部の顔は知ってもらわないと困るんでなぁ!!」 「写真でいいじゃないですかー」 うだうだ文句を垂れるフランを引きずって談話室のドアを開ける その瞬間顔の真横をすり抜けるナイフ もちろん投げられた先はベルフェゴールの手元。 「う゛ぉおい!!!いきなりなにすんだテメェはぁ!!!」 「スクアーロじゃん。フランは?」 「ここに居ますー」 ひょこりと顔を出したフランにも間髪いれずに投ナイフ まぁ、それをものともせずに避けるのは数週間での慣れだろう。 「ところで気になってたんですけど」 「何だよ」 「なんで皆さん重装備なんですかー?」 部屋に集まっている幹部や、それ以外の平隊員は手に大きくて物騒なものを持っている しかもそれをあたり前のようにしているところが恐ろしい。 「俺らがボンゴレのとこに行くときは決まってそーだぜ」 「へー・・・?」 今まで黙っていたザンザスが空のワイン瓶を投げつけてスクアーロに指示を出す 「沢田に電話しろ」 「分かったからいちいち瓶をなげんなぁ!!!」 「そうよぉ、ボス!!掃除するほうの身にもなってぇ」 「ボスに色目を使うな!!!」 あれで色目って、レヴィさん色々終わってますー。 ダイヤルをプッシュしてスクアーロが息を吸い込む 「うお゛ぉ゛ぉ゛い!!!!!」 電話に出た人鼓膜敗れましたねー。 可愛そうですー 次の言葉を喋ろうとした瞬間ザンザスが再び振りかぶる 「よく聞げっ・・・・!!!」 プツ───・・・・・プープープープ・・・・ 「電話、切っちゃいましたねー」 「いくぞカスども」 「スクアーロ行くわよぉ〜♪」 「何をもたもたしている!!」 「うっしし!スクアーロ哀れだな」 「・・・・・瓶を投げんなぁぁあああ!!!!!!」 悲痛なスクアーロの叫びをスタートにツナの脱走劇は始まる (──嫌な、予感がする) |