08 どこかに落としちゃった ポケットの中にある違和感がないことに気づく いつも入れてる生徒手帳がなくなってる あの中には大切なものを挟んでたのに・・・ 骸 様 っ 慌てて今来た道を遡る。 ない、ない・・・・ あの頃の優しい皆で撮った写真なのに! 「クロームさーん」 間延びした間抜けた声 今も昔も変わらない喋り方なのに こもってる感情が全く違う。 昔はもう少し優しかったのに 「骸様の、お弟子さん・・・」 恐る恐る振り向けばやはり考えが読めない 死んだ目をしたフランが立っていた 「どう、したの?」 「とっても言いづらいんですけどー ───死んでください」 ◆ 階段を上って視界が開ける 真っ先に飛び込んできた情報に目を疑いたくなった。 クロームが床に倒れた、 否──床に叩きつけられた 「クロームちゃん!?」 「うっ、ん・・・・だ、れ」 「そんなことは後でいいよっ!!! あなた、何やってるんですか!?」 急いでクロームに駆け寄って相手を睨みつける 気づいたら動いていた 怖いのに怖くない。 違う、目の前の子も怖いけど 人が傷つくほうがもっと怖い・・・!! 「そっちこそ、何者なんですかー?」 気が抜けるような喋り方 馬鹿にしてるとしか思えない。 守らなきゃ・・・・ クロームちゃんを、守らないとっ!! (幻覚空間に飛び込んできた!) |