パソコンの電源を切った璃真は、ホテルのベッドに倒れ込んだ。
頭では納得したけど、気持ちがついていかない。
なんでパラレルワールドに・・・。
これからどうしよう。
いつ帰れるかもわからなければ、頼れる人もいない。
所持金では半年は優に暮らせるが・・・・・・。
「・・・・・・立海大付属!」
いきなり神奈川のあそこに飛ばされたということは、何か意味があるんだろうか・・・・・・。
何にしても、通ってみたほうが良い・・・よね。
通うと言うのはあの場でついた嘘で、本当に通うつもりはなかったけれど・・・。
しかし、学校に行くとしたら、色々と必要なものがある。
戸籍とか、身分証明書なんかをね。
偽造するしかないかな。
生憎と、その手のルートには詳しいと自負している。
今日過ごした限り“こちら”は“あちら”と対して変わりのない感じだった。
ならパラレルワールドだろうと、裏社会に大差ないだろう。
明日にでも用意しよう。
リボーン君のネッチョリ教育が、まさかこんな風に役立つなんてね。
問題はこれからどうやってお金を稼ぐか。
偽の父をでっち上げて、その名義で株の売買をするか。
学校に通うなら、どうせ保護者も偽造しなきゃならないわけだし、ちょうどいいかな・・・?
それか、パソコンを購入して、IT関係の仕事をするのが得策か。
それとも“裏”で仕事を探すか。
手っ取り早く稼げるのは一番最後だが、当然のことながら危険が伴う。
「・・・・・・はぁ」
ホテルは1泊の予定で取ってあるから、明日一度東京に行って、身分証の偽造を頼んでから、神奈川でマンションでも借りよう。
明日の予定を立てながら、璃真は布団を頭からかぶった。
頭は嫌に冴えていて、なかなか寝付けなかった。
まずは準備を
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