進撃 転生主とリヴァイ
デフォルト名、カレン。東洋系の容姿。長い黒髪は首の後ろ右側で一つに結んでる。
「ぎゃあ!!リヴァイ何それ!?」
「血だ」
帰宅したリヴァイは片頬を赤くし、唇が切れて血が流れていた。しかも真っ白だったシャツは赤く染まっている。
「見たらわかる!!そうじゃなくてどうしたの!?」
「見ればわかんだろ」
チッと舌を打ったリヴァイは不機嫌を隠さずに吐き捨てた。
カレンは干そうとしていた洗濯物の入った籠を置き、救急箱を用意する。
「痛い!見てるだけで痛い!なんでリヴァイはそんな平然としてるの?痛くないの?」
「痛ぇに決まってんだろ。あのクソ共、丸腰のガキ相手に刃物使いやがって・・・」
刃物持った相手に勝てる丸腰のガキだから目を付けられるんだよ・・・。
「って!腕、これっ、まさか切られたの!?」
「かすっただけだ」
「変な負け惜しみ言わないの!」
ドバドバと消毒液をかける。消毒液で洗い流す勢いで、それはもうドバドバと。
「・・・・・・無駄に使ってんじゃねぇぞ」
染みるのか、嫌そうに顔を歪めるリヴァイを気にすることなく、私はさらに消毒液をぶっかけた。
「別に意地悪してるわけじゃないんだからね!そこいらのゴロツキが持ってる刃物なんて不潔極まりなさそうだし、錆びてても全然おかしくないし、破傷風にでもなったらどうするの?」
現代日本で生きていた私からしたら、ここ地下街・・・いや、この世界の衛生環境は、口が避けても良いとは言えない。社会福祉なんてあるはずもなく、医者に掛かるにも馬鹿みたいにお金がかかるし、何より医療も大して発展していないのだ。
「ハショウフウ?何だ、それは」
「病気の名前だよ。神経毒と溶血毒のダブルパンチという恐ろしい病原菌によって引き起こされる病気。発症したら、歩行障害や全身の痙攣、特に手足や背中の筋肉が硬直したりして、最悪の場合だとすっごく痛い全身性の痙攣発作や、脊椎骨折なんかを伴いながら死に至るっていう、とんでもない病気」
って、ウィキ先生が言ってた。
最後の一言は心の中で。
消毒の終えたリヴァイの腕に包帯を巻きながら答える。
我ながら上手く巻けたなと、顔を上げると、リヴァイが青ざめていた。え、何?どうしたの?
「そんなおぞましい病気があるのか・・・」
「え、あるよ?ってか病気なんて知らないもののほうが多いでしょ。
だから、いつも外から帰ってきたら手洗いうがいは絶対するようにって言ってるじゃん?」
「それで病気は防げるのか?」
「後は、ご飯食べる前にも手を洗ったり、寝る前には歯磨きして、で、部屋を清潔に保つことが大切かな」
ちなみに私とリヴァイが済んでいる家は、私が毎日雑巾ダッシュをしているおかげでピカピカである。現代っ子は汚い部屋では生きれません。
「そうか・・・カレン、今まで任せきりにしていて悪かった。これからは俺も掃除する」
「え?ほんと?助かる〜」
なんて軽く返した私は、将来、彼が病的なまでに潔癖になるだなんて、思いもしなかったのだ。
戦える子にするか悩み中。戦えるなら、リヴァイと一緒に調査兵団へ。阿吽の呼吸とはまさにこのこと。最強タッグとして巨人を削ぎます。
戦えないなら、毎日朝昼晩と食事をリヴァイに届けてる。リヴァイが「俺はカレンが作ったもんしか食わねえ」とか言うから、みんなからは夫婦と思われてたり。でも実際は付き合ってすらいないという。
どちらにしても、お互い近すぎて恋人という枠には入らない。一緒にいるのが当たり前だし、言葉にしなくても大概のことは伝わる。つまり、恋人を通り越した熟年夫婦みたいな。付き合ってないけど。
リヴァイ「・・・・・・・・・」
チュ
カレン「え、何急に。いきなりファーストキスを奪うとか何事?」
リヴァイ「したくなった」
カレン「ふーん」
チュ
リヴァイ「・・・何だよ急に」
カレン「お返し。セカンドキスを奪ってみた」
そんな感じで、お互いちゅーしても照れない。
comment(2)
↑new old↓
←