時計仕掛けの恋の歌


時計の針を追い掛ける
決まった時間に叩く
特徴のあるノックを
いつの間にか……
待つ様になっていた

毎日毎日飽きもせずに
決まった時間に訪れる
お前が運ぶコーヒーを
いつの間にか……
待ちわびていたんだ

最初はただ美味いから
次は喉が乾いたから
そのうち毎日になり
今日は来なかった

時間を過ぎて席を立つ
俺は探し始めたんだ
毎日毎日同じ時間
約束なんかしてなかった
それでも毎日毎日
お前は此処に来てたのに
今日はお前が来なかった

たった一度の事なのに
明日は来るかも知れないのに
探し回っても見つからない

時計の針が止まった様に
決まった時間にならなくて
コーヒーよりお前を
いつの間にか……
待ち望んでたんだ

それは些細な切っ掛けで
それは大切な事になった

今日はお前が来なかった
俺はお前を探し出した
熱を出して寝込んでいた
今日は俺が……淹れてやった



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