なんてひどいたいとる。

※ドタチンが変態紳士属性
※最初から本番
※発端はコレ






























「っドタ、……ドタ、チ…っ、も、やぁ、」

ほとんど半泣きになりながら、臨也が門田の首に縋る。

「ん?」

子供にするみたいに、震える臨也の肩を優しく撫で、門田は首を傾げた。
どうした? と、聞いてくる声も蜂蜜みたいな甘さに満ち満ちているのに、やっていることは到底子供向きとは言えない。

「も、取って、っ……なか、ぁ、取って、よぅ……っ」

ひんひんと、最後はそれこそ子供のように涙声になった。いろいろ辛い。辛すぎる。

なんでこんなことになってんのとか、どこでドタチンのスイッチ押しちゃったんだろうとか、ぜんぜん使い物にならない、熱に浮かされた役立たずな思考回路でグルグルとそんなことばかりを考える。


「ぁ、ふ……っ、」

指先が震えて力が入らなくて、オマケに汗ばんで滑るから、何度も何度も門田の肩に腕を回した。

それに気付いているくせに、門田は支えようともしてくれない。
なんでって、臨也が自分の身体を支えられずに腰を落としてしまえば、門田が望む通りの(門田だけが)楽しい展開になるからだ。


「や、もっ、取って、っ…てばぁ……!」

「取れって、なにをだ?」

しれっと、なんのことだか分からない、とでも言い出しそうな表情で門田が尋ねてくる。

「っ…信じ、らんな……! も、ばか…っ、や、ぁ、あ……ッ、それ、やだっ、や……ッ、っぅ、ぁ、あ……ッ」

それに、最低! と抗議しようとした瞬間、謀ったように(実際、わざとだろうが)中に埋め込まれたものをずるっとギリギリまで引き抜かれて、臨也は背を逸らして仰け反った。

「ん?」

「ひぁ、っあ、…や、ぁ、…っ動か、」

その上、指がソレの中程を摘まんで、ちゅぷちゅぷと浅いところを出入りさせるものだから、堪ったものではない。
しかも丸っこいフォルムだけならまだしも、門田の指先がわずかに内側に潜り込むせいで、敏感な窄まりの入り口は、歪なかたちに拡げられて弄くられた。

門田と向かい合い、膝で立つ臨也には、それはあまりに耐え難い刺激で。


「お前、入り口のとこ好きだろ?」

「やっ、ぁ、ない……! す、き、じゃな、……ッ」

訴えるのに、門田の指は卑猥な動きをやめない。それどころか、悪戯に入り口をくぱ、と指で開いたり、爪でカリカリ引っ掻いたりと、余計なことをするばかりだった。ぶん殴りたい。


「腰、すげえ揺れてる」

舐めるように視線が肌の上を這って、それだけで臨也の背筋にゾクゾクと痺れが走る。

小刻みに震え笑う膝を、本当は今すぐにでも落としてしまいたかった。
そうすればきっと、この中途半端に残る理性も焼き切れて、なにも考えずにぐちゃぐちゃのドロドロに溺れられるのに。


けれど、その中途半端な理性こそが、臨也のプライドが折れることを良しとしないのだ。

快楽に犯され女のようにただ蹂躙されるのが、たまらなく屈辱で、悔しくて口惜しい。
門田はきっとそれが分かっている。だから、臨也がなおさらにその狭間で葛藤し、理性と本能に揺れ悩むようなやり方ばかりする。

それでもこれは、門田がどうのの問題ではないのだ。
臨也が、自分に、「そうなる」ことを許せるか許せないかの、ただそれだけ。
本当は、門田が、そんなふうにぐだぐだと考える暇など臨也に与えず、浚うように堕としてくれれば──いちばん良いのに。


普段は頼んでもいないのに甘やかすくせ、この時に限ってそうはしてくれないのが、そう、門田京平という男だった。

他人をとやかくなんて臨也が言えたものではないのだが……門田はそういうところで無駄に性格が悪い、と思う。


「考え事か?」

「ッ、んぁ、あぁ……ッ!」

「…臨也、こういう時にそれは、マナー違反だろ」

「あ、違っ、…やぁ、ア、ッ…強く、しないで……!」

カチ、とメモリを引き上げる音がして、内側を蝕むモノがその震えを大きく強くする。

「ふぁ、あ、…ッ、……あぁあッ、あー……っ!」

がくり、とついに膝が折れた。堪えきれず重力のまま腰を落とした先で、ぐじゅり、とナカへ深々と潜り込むソレと、門田の指。

「ひぁ、ア、…ぁああ、ッ!」

そして運悪く、ナカの最も敏感な箇所を、それは容赦なく擦り上げた。
抉る勢いで前立腺を刺激され、臨也の身体がびくんっ! と跳ねる。思考が真っ白に焼かれて、一瞬意識が飛ぶほどの快楽に、まるで脳髄が爛れるような錯覚を覚えた。


「…ぁ、っ、…はぁ、あ、」

触られぬままに、達していた。

腹に飛んだ飛沫を感じれば、じわじわとその事実を認識してしまい、ぶわっとそこで一気に涙が湧き上がる。

「うぇ、」

昇り詰めた快楽の余韻や名残と、なんだか全てが居たたまれない故の情けなさに、臨也は小動物みたく身を震わせて泣いた。

「臨也、」

大きな手が頬に触れ、口端から零れた唾液を指が拭う。

「ドタチ、っ…ドタチン、」

「あー、よしよし」

「も、取って、おねが、……っ、ナカ、やだ、つらいの、」

やだやだと、臨也はまるでぐずるように啜り泣く。
内側だけの刺激で達したことがよほど衝撃だったのか、臨也のプライドや矜持、それにわずか残っていた理性らは、見事にポッキリと折れてしまったらしかった。

「ナカ、もう、やぁ……っ」

最初でこそ強気に、早く取ってよばかドタチンのばかぁ! と主張できた臨也の苦情や文句は、今や懇願を通り越して正しく哀願だった。

「……大丈夫だから、臨也。な?」

それを口付けで宥めながら、門田はあまり宜しくない類いの笑みに口端を歪める。

それこそ最初の頃以上の、「楽しそう」な笑い方で。




「──もうちょっと、頑張ろうな」




言いながらずるっと引き抜かれるのは、指だけで。

「ドタチ、…」

振動を強にしたままのソレは、いまだに臨也の内側にある。

「大丈夫だから」

逃げられないように腰を掴んで、引き寄せる。そうして健気にヒクヒクと震える入り口に宛てがわれる、熱と質量。

「…ふ、ぇ、」

やだ、うそ、と臨也が力なく頭(かぶり)を振る。
だって、まだナカに、と泣きそうな視線で訴えても、門田は有無を言わさず臨也の唇を塞いで貪った。
ただでさえ達した直後で力の入らない身体から、荒々しいキスで根こそぎ気力を奪って。

門田は臨也の腰を引きずり下ろした。


「っひ、──ぁあ、…あ、あぁっ、あー……ッ!」

がつんっ、と過敏なままの内壁を突き上げられ、貫かれて、臨也自身からまた白濁が吐き出された。

「あ、…っは、ぅ、……ッ」

もはや声も出せないほどの衝撃に、仰け反った臨也の目尻から一筋、涙が頬を伝う。
それを舐めとる門田の頭を掻き抱いて、震える指先がその硬質な髪をくしゃりと乱した。

「ぁ、……ッ、…ゃ、っ、」

はくはくと、臨也の唇が空気を食む。

言葉にも、ならなかった。

恐ろしく深い場所で、不随意に蠢く存在がある。
感じたことのない、意識したこともない、自分の腹の中。
一度は衝撃的すぎて機能を止めた涙腺も、今さら思い出したようにどっと水分を溢れさせた。

「っや、…や、ぁ、あ、…あ、こわ、……こ、わい、っよ、やだ、ぁ、…っ」

「臨也、大丈夫だ」

「ドタ…ドタチン、ドタ、チ、」

恐慌に陥りかける臨也に、門田は動かずにその身体をそうっと抱く。心なしか、体温も下がっている気がして、調子に乗りすぎたことをすこし反省した。

それでも今さらやめる気は、さらさら無いのだけれど。


「臨也、大丈夫だ、ゆっくり動くから」

「やっ、だ、だめ、…っ、むり……!」

動いちゃダメ、と臨也はぎゅうぎゅうと門田の頭を抱き締める。頭皮が引っ張られて、痛て、と門田は苦笑した。

「動かなかったら取り出せもしないぞ」

「しら、知らない、…っ、も、や、」

「臨也、な? 大丈夫だから」

「やぁ…っ、や、…動い、っ…だめ……っ」

「…ん」

門田はゆっくりと腰を引く。大きな杭がずるりと抜かれ、それに倣うように奥深くに押しやられたモノもわずかに位置を下げてくる。

「ひぅ…、っ」

「ふ、」

それでもまだ、普段は届かないような奥だ。そこで、ソレはずっと振動を続けている。その刺激は、門田にも充分に快感を与えているようだった。

「ドタチン、っ…ドタチン、ドタチ……」

「ああ、わかってるから」

また引いて、その動きに臨也がはあ、と熱の籠った息を吐く。これぐらいなら怯えずに快楽を拾えるらしい。そうと門田は知って、今度はゆっくりと腰を押し込んだ。

「んんっ…」

すこし苦しげに喉を鳴らすが、それを長引かさず再び退けば、臨也の強張った肩から力が抜ける。
再度、押し込む前に軽く引いて、今度は軽く上に突き上げるように。

「ふぁっ、…あ、んん……ッ」

眉根が寄り、悩ましげに潜められるが、そこに怯えや戦きは見えない。
それを確認して、門田は少しずつ奥へ、引き抜くより押し込むように、突き上げを徐々に早めていく。

「あ、っん、…ふぁ、あ、ぁあ……ッ」

くしゃり、と臨也の指が門田の頭を掻き回す。
今度は、感じたことのない感覚に戸惑うように、悶えるように、力なく。
毛根にダメージを与えないその指先は、門田の胸を擽るに充分な威力を持っていた。

「臨也…っ」

背中と腰をぐっと引き寄せ、我慢できずにがつんっ、と突き上げる。

「ふぁっ、ぁあん……ッ」

「は、ッ」

奥まで埋めたままぐいぐいと揺すれば、苦しげに、それでも感じ入って臨也が喉を逸らす。

「ん、ぅ…っ、…ふ、ぁ」

ちゅっ、と今まで放っておかれた乳首に吸い付かれ、予期しない刺激に臨也の肌が粟立った。
けれど、奥深くを揺らすモノよりは馴染みのある快感に、とろりと臨也の表情が蕩ける。

はあ、唇を震わせて切ない吐息を零して、臨也はぎゅうと門田にしがみついた。


「ね、…ちゅー、して、ドタチン、して」

「ん? ああ、口開けろ。…もっと」

「んぁ…っ」

ぱくり、と唇を合わせるというより食べるように重ねて、ちゅるちゅると舌を絡める。




















以上。

飽きた。(´_ゝ`)=3←
うん、よくあるよくある。

これはまた時間があるとき続きを書きます。
掲載許可の代わりに続き書くねーって女神と約束したし。




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