(貴方は先生)
(私は生徒)
「先生!」
「…」
「マルフォイ先生!」
「なんだ。」
やっと返事をしたか、この馬鹿教師め。私が一体何分貴方を呼んだか分かってますか?6分5秒ですよ?6分5秒!
「魔法薬学の宿題出来ました。」
「やっと終わったか、これだからグリフィンドールは…」
見下してくるその顔に一発パンチを食らわせてやりたい。黙ってればかっこいいのに!絶対彼氏にしたくない男No.1だけどね。
なんでそんな男と今2人っきりで地下牢教室にいるかというと、私が魔法薬学の宿題を忘れたからである。つまりは“放課後残っとけよ、お前宿題やらせるから”的なアレである。けど、もう終わったし早く帰ろう。私この人嫌いだし。
「じゃあ寮に帰ります。」
「おい待て。お前、宿題やる気ないだろ?」
「精一杯やりました!」
「全問不正解だ馬鹿。」
「え!!?」
「また明日も居残り決定だな。」
楽しそうに口元をつり上げた貴方に悪寒が走った。
先生私の事嫌いでしょう?
魔法薬学の先生を今すぐ違う先生に変えてもらいたい。心底そう思った、そんな1日。
(見事に×印ばっかりだな。お前魔法薬学嫌いだろう?)
(どちらかと言えば先生が嫌い。)
(…………。)
ああ言った時、貴方に睨まれたのが始まりだったのかもしれない。