ダンスパーティーの相手にFamily nameを選んでやろうと思ったのに、「あんたなんか絶対ごめんよ!」と断られた。どうせ残ってるんだろうと思ったから、せっかくこの僕が誘ってやったのに、あの断り方はないだろ!


ほんと最低!最悪!なにが「この僕が踊ってやろうか?どうせ残り物だろう?」って何様よ!私だって……いや、誘われてないけど。それは…うん。モテなくて悪かったわね!けどあの誘い方は絶対無い!超上から目線ですごくムカつく



結局僕はパーキンソンをダンスパーティーの相手に選んだ。ほんとに残り物になってるかもしれないFamily nameの事を考えると、正直嬉しかった。だって誰もアイツを狙ってないって事だろ?アイツを好きなのは僕だけで充分だ。


ちゃっかりマルフォイは違う相手をゲットしたらしい。私の事なんか罰ゲームか何かで誘ったに違いない。私の嬉しかった気持ちを返せ馬鹿!とりあえず残り物にだけは絶対なりたくない!マルフォイにこれ以上馬鹿にされてたまるもんか。良いのよ。私にだって踊る相手は居るもの


来てないであろうFamily nameをいつもの癖で探してしまう。駄目だ駄目だ。アイツはきっと今頃部屋で枕に顔を押し付けて泣いているに違いない。可哀想だから早めに切り上げて慰めにいってやろうか。素直に僕の誘いを受ければ良かったのにって。そう思って目線を横に向けると居るはずのない女の姿が。


「な、なんでお前がいるんだ!相手もいないくせに」



目を見開いて驚くマルフォイに爆笑してしまいそうになるのを抑えて、勝ち誇った顔でニヤリと笑ってやった。ざまーみろ


「あら、相手ならいますけど。ね、先生っ」


「我輩はこういう事は苦手なのだが。」

「大丈夫ですよスネイプ先生。私も苦手なんでここで2人で一緒に仲良くお喋りしてましょう?」


わざとらしく“2人”と“一緒に”を強調してくるFamily nameを睨み付ければ、スネイプ先生の後ろに隠れ未だに勝ち誇った顔をしてこっちをみている。先生なんて卑怯すぎる。しかも先生の態度を見る限り、Family nameが無理やり頼んだに違いない。



「Family name。今ならまだ一緒に踊ってやるぞ。お前が頷けば、先生に迷惑をかけないで済むんだがな。」



「嫌よ。私は先生と仲良くするんですー。それともそんなに私と踊りたいの?頭下げて“僕と踊って下さいお願いします”って言えば踊ってやらない事もないけど。」


「なんで僕が!!お前が頷けばそれで許してやるって言ってるんだぞ。今すぐ頷け。」


「ふざけないでよ。マルフォイが頭下げて、私と踊りたい!って言えば済む話なの。今すぐやれ。」





鹿


「僕の事が好きなんだろ!」

「マルフォイが私の事好きなんでしょ!」


(…帰っても良いだろうか…)




090828
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