ついこの間。
そう、貴方の髪型がオールバックの時に私達は付き合いだしたんだけど、新学期が始まると共に、貴方の髪はまるでお坊ちゃんのようになっていたから思わず吹き出した。


「オールバックどうしたの?」

「笑うな。気分転換だ」

「ふーん」


私は無駄に確信した。
絶対あれハゲると思って止めたんだよ。父上のデコを見て将来不安になったんだよ。流石プライドの高いドラコ様。将来の髪の毛の有無は気にするのね。

にしても…

ドラコのサラサラの髪を触りながらふと思っていた事を口にした。


「威厳無くなったね。」

「お前の目は節穴か?威厳ならあるだろ。これだから馬鹿は困る」


いや、絶対オールバックの方が威厳あるってか不良っぽくて…
チラリとドラコの方を向けば、彼は私の腕を掴み、歩き出す。


「な、なに!?」

「あっちにポッターが居た。からかってやろうじゃないか」

「……。」



髪型は変わっても中身は変わらず、ただの馬鹿のようです。にしても相変わらずやることが幼稚だよ元オールバック。 そんな貴方を好きな私も馬鹿なんだろうけどね。放っておけないのよ、この馬鹿を


「ポッター、相変わらず馬鹿そうな面をしてるな」

「黙れ、マルフォイ!」

「ふん、First nameもそう思うだろ?」

「普通」

「え?」

「彼女よりポッターにちょっかい出しに行く奴の方が馬鹿。」

チラッと見ればポカーンとした顔。ポッターはクスクス笑ってるし。ため息ついちゃうねホント。

「あーあ、パンジーに愚痴っちゃおーっ」

「あ!待てよFirst name!…くそ、ポッターのせいだからな!」


またまた人のせいにして、全然分かってないんだから。



髪型を変えても馬鹿は治らない


スタスタ歩く私を追い掛けてきたドラコの発言の馬鹿さに目眩がしたのは数秒後。

「First name!あれか?お前は僕の事を馬鹿だと思っていたのか?」

「そっちなの!?普通“嫉妬したのか?”とか聞かないの!?」

「…なんだお前、嫉妬してたのか」


お得意の口元を上げて人を馬鹿にするように笑った馬鹿に、愛情を込めて足を蹴ってやった。


「馬鹿で偉そうで、ヘタレで、性格最悪でもそんなドラコが大好き。」

「全然褒めてないが、許してやるよ」



‐‐‐‐‐‐
ドラコはヘタレでも、やり手でもどっちでもいける(^q^)とりあえず馬鹿なのは譲れない!

090818
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