片思い歴1年2ヶ月。

貴方はスリザリン寮生で、私はグリフィンドール寮生。かなわないのかもしれない恋心を一体どうすれば良いのでしょうか。



「ロン、最後の練習相手になって!!!」

「え、なんで僕なわけ?」

「いつも練習相手になってくれるハーマイオニーがいなくて」

「ああ、なる程ね。」


微妙に納得してくれたロンをゲットし、練習のため向かい合った。この練習が終わったらマルフォイに告白しに行くんだから…!そして片思い生活から脱出するのよ!!


にしても流石に男の子を目の前にすると緊張するな。大丈夫、大丈夫、いつもハーマイオニーと練習してる風にすれば良いのよね……よしっ!



「ロン、いきなり呼び出してごめんね」

「いや、良いよ」

「あのね、実は話があって…」

「何?」




「私と付き合え。」


「ちょっと待って!!!First name!おかしいだろ?なんで命令口調なんだよ!」

「ハーマイオニーがこれならバッチリよ!!!って言ってたから大丈夫よ!」

「全然良くない!!ああ、もう、とりあえず選択肢を付けるべきだよ。」




選択肢?とりあえずロンからの話を参考にして、マルフォイを待たせていた場所に向かった。ちゃんと待っていてくれているだろうか?いつもの取り巻き軍団を連れていたらどうしよう…!


この角を曲がったら待ち合わせ場所だが、少し怖くてチラッと顔を出し、周りを見渡した。



だ、誰もいない…!
やっぱりグリフィンドールの誘いなんかノーセンキューなのね、くそっ、あの将来的ハg…



「やっときたか」

「マ、マルフォイ!」



後ろを振り向けば少し不機嫌そうな顔をして腕を組んでいるマルフォイが居た。ほ、本物だ…!どうしよう、ちょっとまだ心の準備が。


「つまらない用事だったら即刻帰るからな」

「おっけー!」


とりあえず練習通りにすれば良いのよね、よし!



「あの、急に呼び出してごめんね」

「ああ、僕の勉強時間が減ってしまったが、気にしないでおいてやる」

「あ、…有難う」


なんて嫌味な野郎だ。流石坊ちゃまだよね、大丈夫、そんな所も大好きですから!


「ところで話って何なんだ?」

「あのね、私マルフォイの事が好きなの!付き合って下さい!!」

「僕は…」


「あああ!!ちょっと待って。イエスかハイで答えて。」

「僕に拒否権はないのか!!!」







(理不尽な彼女の為に言ってやった。)


「イエスって言ってやってやらないこともない。」


勿論勝ち誇った顔で見下すのさ。





091114


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