自分の気持ちを素直に相手に伝える。僕にはすごく難しい事に感じる。 ああ、なんで君はグリフィンドールなんだ。スリザリンだったら良かったのに!



「というわけだパーキンソン。Family nameに今度一緒にホグズミードに行かないか聞いてみてくれ。」

「なんで私が!」

「頼む。パーキンソンにしか頼めないんだ!」

「……分かったわ」


そんな言い方ズルいわ!ドラコがFamily nameを好きなように、私だってドラコの事が好きなのに。断れるわけないじゃない。けど、このフクロウ便扱いは何!?悲しいのを通り越してイライラしてきた…!


「ちょっと良い?」

「何か用?」


木の陰で涼みながら本を読んで居たらいきなりパーキンソンに話しかけられたんだけど…、すごく目が怖い。私、最近何か怒らせるような事したっけ?……色々前科がありすぎて思い出せない。あ、この間パーキンソンの生足写真とかいって売ってたのばれちゃったかな?


「ドラコがあなたとホグズミードに行きたいそうよ。」

「なんだ、そんな事か」


そ、そんな事ですって!?私にしたら日記に10ページ以上思い出を綴れるくらい嬉しい事だわ!


「早く返事しなさいよ」

「自分で言いに来ない人の誘いには乗れないわ。」

「あら、やっぱりそうよね。分かったわ!」


断ったと同時にお菓子を貰った子供みたいにすごく笑顔になったパーキンソンが無駄に可愛くて嫉妬しそう。わー反則じゃないあの笑顔。恋してる女の子はやっぱり可愛いのね、そう思いながらまた本に視線を戻した。


「ド、ドラコ!その、Family nameは行かないそうよ。良ければ私と…」

「何だって!?なんて断られたんだ!?」


見事に総スルーしたわね。いいわ、私そんなんじゃめげないもの!


「自分で誘いに来ない人の誘いには乗れないわ、ですって。」

「なんだと…?」


この僕に直接言わせようとするなんて、流石Family nameだな。僕が惚れただけある。けど、1人で誘うのはどうも照れてしまう。Family nameとはまだ数えるくらいしか喋った事がないんだ。やっぱり君がグリフィンドールなのが恨めしい!スリザリンだったら毎日声をかけてたのに。…どうしようか、やっぱり1人で誘いに…


「あのね、だから私と一緒に!」

「え!もう一回誘いに行くのに付いてきてくれるのか?有難うパーキンソン!」

「え!?」

持つべきものは友達だな!そんな事思いながら、木の下で読書をしていたFamily nameのもとに近付いた。


「や、やぁ!Family name」

「こんにちは、マルフォイ」

「良かったら僕とホグズミードに行かないか?」



あああ…なんで私がこんな悲しいポジションに立ってるのよ。
ドラコが他の女の子を誘うのになんで私が立ち会わなきゃいけないのよ、最悪だわ。どうしてあそこであんな勘違いするのよドラコ…私もう泣きそうだわ!



「私、色んなお菓子が食べたい。」

「それくらい僕がかってあげるさ!」

「じゃあ行くわ。パーキンソン付きで」

「私も!?あ、あんた馬鹿にしてるでしょ!!!」

「私は純粋にパーキンソンと交友を深めようと思い直したの。今まで悪戯してごめんね。あれは好きな子ほど苛めたいってやつなの」


ニコッと笑ったFamily nameに鳥肌がたった。こいつ絶対楽しんでる…!だって目が胡散臭いぐらい輝いてるもの!


「あ、そういえばパーキンソンは具合が良くないらしいから2人で行かないか?」


くそっ、ここでパーキンソンが出てくるとは予想外だった!これじゃあ僕のFamily nameと仲良くホグズミード作戦が失敗に終わってしまう…!


「ちょ、ドラコ何言ってるの!?…いいわ、行ってあげる!私負けないから!。」

「待て、パーキンソン。お前熱があるだろう?ほら、一週間ぐらい寝てた方がいいぞ」



馬鹿な子ほど可愛いって本当だね。


(見てて飽きないから2人とも大好きなの、なんて言ったら2人ともから怒られそうだ)





090924
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