死ぬのなら、ひとりがいいわ
クロッカスが庭に咲いていた。
彼女は、コーヒーを飲んでいた。
穏やかな昼下がりだった。
葉を透かして光が注いで、僕らのいる部屋に落ちる。
ミツバチが羽を擦り合わせながら飛んできて、窓にぶつかった。
彼女は、ミツバチに気付いているのかいないのか。
窓の外を眺めて、ぽつりとつぶやく。
そして、僕に向かってそれはそれは仇っぽい笑みを浮かべたのだった。
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