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「はい、これっ!」


そう言った笑顔の白蘭が骸に差し出してきたのは白いリボンが結ばれている上品な藍色の小箱。


「なんでしょうか」


無意識のうちに怪訝な顔をする骸。
またろくでもないものだろうか、なんてもらってもいない内から警戒する態勢は今までの経験のたまものである。


「もう、今日が何の日か忘れたの?」

「はて、ここにはカレンダーは無かったような気がするのですが」


監禁しておいて何を言っているんだこいつは。
内心で突っ込みつつも骸は訝しげに手を出し受け取った。


「開けて、はやくはやく」

「はいはい、今」


白いリボンが解かれ、ふたが開く。
中に入っていたものを見て、骸はつい純粋な気持ちで疑問を口にした。



「片…ピアス?」



そこで座っていた白蘭が立ち上がり、骸の目をじっと見つめて言った。



「骸クン、お誕生日おめでとう!!!!」



ああそうか。
今日は一般的に、祝ってもらう為の日だったか。



［→］

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