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「水谷、なんか今日…ちゅー多くない?」

「んー、へへっ、そう?」

今日だけでもたくさんし過ぎて何回目か分からないくらいの口付けの後に、栄口はこっそり息を整えて俺の顔を不思議そうに見上げた。あのね、しっかり者に見えて意外と忘れんぼうの栄口は忘れちゃってるのかもしれないけど、今日は俺たち二人にとってすごくすごくたいせつな日なんだよ。

「うん、ぜったいそう。なんで?」

「そりゃ俺が栄口のことだいすきだからだよー」

想いを籠めてにっこり笑って言ったのに栄口はむっとした顔になって、ちょっとびっくり。あれ?なんかまずいこと言ったかなぁ。確かに今日いつもよりたくさんちゅーしてる理由ではないけど、そう思ってるのはほんとにほんとなんだけどな。

「じゃあ、今までしてなかったのは俺のことだいすきじゃなかったってことかー…うわー傷付いた」

「ちっ、ちがうってえ!そうじゃないよ、俺はいつでもさかえぐち命ですっ!」

声とか顔とかいろんなとこで冗談ってわかるけど、悲しそうな声に慌ててちがうよって否定。それでもとがったままの唇がちょう可愛い。あっ、そういえば前に雑誌で読んだかも。女の子がプリクラ撮るときとかにする…あひる唇、だったっけ?いまの栄口はそんな感じ。いや、でも女の子より栄口がするほうが100倍はかわいいんだけどね。

「ははっ、ちゃんとわかってるよ。だからさほんとの理由教えて?」

「うーん、わかった。あのね、今日はね…」

俺と栄口が初めてちゅーした日だからだよ。小さな耳にそっと囁くと、いっきに温度が上がってじわりほっぺに浮いた変なあか。思わず伸ばした手のひらで包み込む。

「そっ…そんなの覚えてたの?」

「だって、俺にとっては栄口と付き合えた日とおんなじくらいしあわせな日だったから」

さっきとおんなじにっこり笑顔で言ったら、さっきとはちがう照れくさそうで、だけどうれしそうな笑顔が返ってきた。

「俺は今まで水谷と一緒にいるだけで毎日がしあわせだったから、あんまり意識してなかったけど…記念日をお祝いすることがしあわせなことだって分かったから、来月からはちゃんと覚えとくね」

「うん、わかった。ちょううれしい!ありがとう」


ふたりだけのキスをしよう





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