4-7


 ハイウィンド号がジュノンに到着する間に、いくつか今後について決まった事がある。

 まずは大空洞から飛び去ったウェポンについて。
 宝条博士曰くあのモンスター達は云わば星の自浄作用。今がこの星の本当の危機だから目覚めたというが、おそらく我々人類――その象徴として神羅カンパニーを狙ってくる可能性が高いらしい。

 あんなものに生身の人間数名が対抗することは不可能だろうから、こちらはスカーレット統括とハイデッカー統括が指揮を取って、兵器や軍総出で対応することとなった。

 スカーレット統括はその為に魔晄キャノンを使うと決めたらしい。
 元々メンテナンスを担当していたこともあるので、キャノン砲の準備は私の担当となった。
 ジュノンに戻り次第すぐ調整に入り、高出力でいつでも発射できるようにしないとならない。

 もう一つはセフィロスについて。
 北のクレーターにはあのあと高密度のエネルギー体によってバリアが張られてしまい、近づくこともままならなくなってしまった。
 あのバリアをなんとか壊さないと、あの地で眠ったままのセフィロスに手出しもできないと言うわけだ。

 こちらに対しても兵器で対応できないか、社長やスカーレット統括は頭を悩ませている。おそらくあのバリアにも、魔晄キャノン以外で対抗できるものはないように思えた。

 それから、同行させたティファとバレットについては、ティファが未だに目覚めないこともあってまだ対応は保留らしい。
 私としては、彼らは大勢の罪なき人たちを巻き込んだのだからなんらかの処罰が必要だと思っている。それは社長達も同じだろう。

 ただ、北の大空洞から行方が分からなくなっているクラウドがもしかしたらティファを助けにくるのではないかと睨んだ社長は、ジュノンについてからも数日は様子を見ることにしたらしい。
 ウェポンを目覚めさせ、あろうことか黒マテリアをセフィロスの元に差し出してしまったのはあのクラウドなのだから、彼がこの騒動の主犯ということに間違いない。

 
 飛空艇はようやくジュノンに到着した。
 社長やスカーレット統括もしばらくはジュノンの軍司令部に滞在するらしい。
 その内ハイデッカー統括あたりもここに呼ばれるのだろう。

「ナマエはそのままシスター・レイの調整ね」

 飛空艇ポートに降り立つと、スカーレット統括は腕を伸ばして身体をほぐしながら近づいて来た。

「はい、明日には稼働できるよう準備します」
「よろしくね〜。じゃ、ワタシはエステとマッサージに行ってくるわ〜」
「お疲れ様です……」

 美の追求に余念がないスカーレット統括らしい。彼女は護衛の兵士を引き連れて、颯爽とジュノン市街の方角へ消えていった。
 
 いつの間にか宝条博士は消えている。本当に何を考えているのか分からない不気味な人だ。
 後に残ったのは私と社長と、社長の護衛の兵士だけ。
 飛空艇の中にはまだ宇宙開発部門の人たちが残って、メンテナンス作業をしているのだろう。

「キャノン砲の所へ行くなら私も同行する。視察したい」

 そう言って、兵達を引き連れて私の前にやってきたのは社長だ。

「分かりました。ご案内します」

 社長も休めばいいものを、少しでも早く対策を練りたいのだろうに違いない。

 ちょうど今の時間はメンテナンス作業をしている頃だろう。優秀な後輩達を社長に紹介できるかもしれない。
 私は社長を先導してエルジュノンのシスター・レイに向かった。



 昔、まだ俺が副社長だった頃。
 些細なきっかけから興味持った一人の兵器開発担当に、通りがかりを装って接触したことがあった。

 その社員はその頃まだ入社して日の浅い新人だったが、例に漏れず新人が任されるという各所に設置された警備ロボットのメンテナンスを担当していた。
 一生懸命にロボットの状態を調べるのに夢中となっているその新人社員の姿は、今でも目を閉じれば簡単に思い浮かべることができる。

「社長はシスター・レイの操作部分をお近くでご覧になったことは?」

 今ではすっかり中堅となり、開発課になくてはならない存在となったかつての新人社員……ナマエは、エアポートから降りるエレベーターの中で俺を見上げて小首を傾げた。

「昔何度か見たことはあるが、実際に誰かが触っているところは見た事が無いな」
「なら、今日は私の後輩達が触っているところをご覧いただけると思います」
「ほう。お前の後輩なら皆優秀なんだろうな」
「はい、勿論です!」

 ナマエは自分の事のように嬉しそうに笑顔になる。
 確かに、大型兵器の担当になるくらいだから兵器開発部門の中でも有能な者達なのだろう。ナマエからすれば自慢の後輩達に違いないはずだ。

「皆総じて武器兵器馬鹿といったところか?」
「……社長まで私達のことそういう風に思ってるんですか?」

 少し揶揄うと、ナマエはわざとらしく眉を寄せて険しい顔になる。しかしそれも束の間、我慢できなくなったのかくすくすと笑い始めた。

「ふふ、本当に武器兵器馬鹿ばっかりなんですよね。社長の仰る通りです」

 口元に手を当てて柔らかく笑うナマエを、今すぐにでも抱き締めたいと思うのはおかしいだろうか?
 ここに護衛の警備兵達がいなければ僅かな理性すら働かなかったかもしれないと思うほど、彼女が愛おしくて仕方ない。

 エレベーターを降りてからしばらく歩くと、ようやく海に面したエルジュノンの通りに出る。
 この辺りでナマエをモンスター化したG系ソルジャーから助けたことも、もう遠い昔のことのようだ。

 あの時もモンスターの襲来と聞いてまずナマエのスケジュールを調べ、格納庫にいると分かって慌てて駆けつけたのだ。
 偶然を装いはしたが、何もなければあんなエルジュノンの端に用などないのだから。

「今日のメンテナンスが終わり次第キャノンは出力増幅の調整に入ります。建設当時よりも技術が進歩しているので、現在の設定よりももう少し高密度の魔晄エネルギーを発射できるはずなんです」

 ナマエの凛とした声が、俺を思考の海から引き上げた。
 ジュノンには思い出が多いのでふとした瞬間につい頭に浮かんできてしまう。

 そうこうしている内に、俺達は魔晄キャノン砲通称シスター・レイのふもとに辿り着いた。
 予想通り作業着姿の兵器開発担当達が数名、キャノン砲のメンテナンス作業を行なっている。

「みんな、お疲れ様」
「ナマエさん! 戻ってたんですね!」
「先輩、お疲れ様です!」
「大変なんですナマエさん、世界中に巨大なモンスターが出たみたいで、空にもあんなものが!」

 まずナマエが彼らの元へ歩み寄る。すると開発課の後輩達は皆ナマエの帰還に驚き、喜んでいるようだ。
 既にウェポンやメテオに関する情報は全社に流したので、彼らも皆知っているようだった。

「ああナマエさん、心配してました……危険な目に遭ったりしませんでしたか!?」

 中でも一人、先日俺が遠巻きにナマエの姿を見に来た時に彼女の隣で熱っぽい視線を送っていた男性社員は、ナマエの元に駆け寄ると心配そうに捲し立てる。

 そう焦るな。ナマエの事は俺が守るから安心しろ。
 そう声に出してやっても良いくらいだが、ナマエが困るかもしれないのでよしておこう。

「うん大丈夫だったよ、ありがとう。色々あったことはあったんだけど……社長が助けてくださったから」

 そう言ってはにかんだナマエがこちらに振り返る。
 その表情は俺にだけ向けられたもので、途端に優越感が俺を支配した。

 周りの社員達もナマエに釣られて俺を見る。皆驚いて目を丸くしていて、それがあまりに揃っているものだから笑いを噛み殺すのに苦労した。

「社長!? お、お疲れ様です!!」

 あの男も含め、全員が一歩下がると直立不動で挨拶をしてくる。
 その中心でナマエだけは普段通り微笑んでいるのだから慣れたものだ。

 俺はナマエの横まで歩いていくと、垂れてきた前髪を掻き上げる。

 よし、背は俺の方が高いな。
 だがこの男もそれなりに女にモテそうな風貌だ。しかしいくら突然雇用主が現れたからと言って口が半開きなのはだらしがないぞ。

「皆、ごくろう」

 微動だにしない社員達に、ひとまず労いの言葉をかけてみる。
 ナマエの反応を見ている限り、ここにいる者達は皆激務の中にあって有能な兵器を次々と生み出す、我が神羅カンパニーにとって欠け替えの無い社員達だという事は確かだ。

「既に通達が出ているかもしれないが、この星はかつてない危機に直面している。そのためにこの魔晄キャノンを稼働させることになりそうだ。こいつが活躍できるかどうかは諸君にかかっている」
「は……はいっ!」
「今日の定期メンテが終わったら出力の再調整に入れってスカーレット統括から指示が出てるの。私が担当することになったから、皆もよろしくね」

 なんとも頼もしいナマエの姿に、彼女に対する憧れと恋慕の感情を隠そうともしない後輩はあろうことかナマエに詰め寄ると手を握ったではないか。

「分かりましたっ! 俺、ナマエさんのために頑張りますっ!」

 おい、社長の前だというのに本音が出ているぞ。

 俺はおそらく、多少ムッとした表情が顔に出てしまっていたかと思う。このままでは面白くない。

「君、今やっている作業を私に説明してくれるか?」

 俺は男に向けて努めて平穏に言う。……言ったつもりだ。

「は、はひっ!」

 俺の視線を受けてナマエの前から勢いよく飛び退いたその後輩は、慌ててキャノン砲の砲台に駆け寄った。

「今自分はここの部分のボルト類の緩みを確認していましたっ……!」
「ほう。ボルトか……抜け落ちたりしていなかったか?」
「は、は、はい! それはもう、全く!」

 恋敵相手にそんな調子では情けなくてナマエに呆れられるぞ、と心の中でだけ忠告してやる。
 勿論この男は俺が恋敵であろうとは夢にも思っていないだろうが。

「フッ……抜け落ちたネジが届かないところに入り込んでいたら困り物だからな」
「……はい?」

 男は首を傾げる。
 しかし横からナマエが俺を見上げてきたのが分かった。

「社長、それ……」
「クク……埃まみれに」
「あっ、その話は秘密です!」

 真っ赤になったナマエは意識していないのだろう、夢中で俺のジャケットを引っ張って話をやめさせようとする。
 その様子を後輩達は唖然とした様子で眺めていた。

「ナマエ、皆が引いているぞ」
「あ……」

 俺のジャケットの裾を握り締めたまま、勢いを失ったナマエは気まずそうに視線を泳がせる。

「すまない、懐かしくなってしまってつい」
「もう……昔のことは忘れてくださいよ」
「忘れられないさ。お前と初めて会ったときのことだからな」

 俺がそう言うと、ナマエは恥ずかしくなったのかようやく俺のジャケットを離すと数歩後ずさった。

「ずるいです。そう言われたら何も言い返せません」
「フッ……そう怒るな。許せ」

 俺はナマエがせっかく開けた距離をあえて詰めると、難しい顔をしてみせるナマエの頭に手を置いて髪を撫でる。
 離れたところで俺達の様子を呆けて見ているあの男が小さな悲鳴を上げたのが聞こえた。

「あの頃からお前は一生懸命だった。それがこうして今に繋がっているのだろう」
「社長……」

 どうやら上手く言いくるめることに成功できたらしい。ナマエはさっきまでの羞恥心はどこへやら、俺の言葉に感動している様子だ。

 後輩達が、ある者は目を輝かせ、またある者は死んだ目でこちらを見ていることにナマエは気が付いていない。

「というわけだ、諸君。君達もナマエのように一生懸命職務に励みたまえ。期待している」
「はいっ!」

 後輩達をぐるりと見渡しそう激励すると、彼等は皆再び背筋を伸ばし、威勢の良い返事を寄越す。
 後々ナマエが揶揄われなければ良いが、彼らは従順そうだから大丈夫だろう。

「視察はこれにて終わりだ。邪魔したな」

 そう言って俺はキャノン砲から離れる。するとナマエが着いてきて、小さな声で話しかけてきた。

「あの、この後すぐお戻りですか? お渡ししたいものがあるんですが、オフィスに置いてありまして……」

 それはおそらく、飛空艇の中で言っていた俺への誕生日プレゼントだろう。

「分かった。一緒に行こう」
「すみません、ありがとうございます」

 俺が感謝するべきなのに、何故か楽しそうにそう言うナマエが心の底から愛おしい。
 一度諦めようとしたのをやめたせいか、日に日にこの想いは大きくなっていく。

「じゃあ皆、メンテナンスの続きをお願い。戻ってきたら調整に入るね」
「分かりました、お疲れ様です!」

 後輩の女子がナマエに向けて任せろと言わんばかりにガッツポーズをする。
 頼もしい後輩がいて良かったなとナマエに向けて微笑んでみせれば、大事な後輩を褒められて嬉しかったのか、彼女は頬を赤らめて前を向いた。

「では、引き続きよろしく頼む」

 俺もナマエの後輩達にそう言い残すと、最後にあの男を横目に見た。
 彼は相変わらず口を半開きにし、顔面蒼白で俺達のことを見送っていた。

 これならレノの方がまだ争い甲斐がある。
 そこまで考えて、自分はなんと性格が悪い男なのだと思い、俺は一人込み上げてくる笑いを噛み殺した。



 ジュノンに戻ってきてから、社長はやたらと機嫌が良い。
 スカーレット統括や宝条博士という曲者達と別れられたのがそんなに嬉しかったのだろうか。

 シスター・レイの視察では私の頼もしい後輩達の様子にも満足そうだったし、世界はこんな状態だけれどもこの先に希望が持てたのかもしれない。
 突然昔の話を思い出して、後輩達に教えようとするのだけはやめてもらいたいけれど……。

 シスター・レイから離れて、私は社長と一緒に開発課のオフィスに向かう。

 すれ違う社員達が皆驚いて目を丸くするたび、社長はくつくつと喉の奥で笑っていた。
 私もだんだんと慣れてきて、とりあえず彼らには愛想笑いを返しておけばいいことを学習した。

「お待たせしました、社長……?」

 自分のデスクの引き出しから社長へのプレゼントが入った袋を持ってきて、執務室から廊下に戻る。
 社長は私に背中を向けていると思ったら、我が開発課の課長と話していた。

「本当に、若いのが皆目標にしているくらいで」
「フッ、当然だろうな」

 二人が何の話をしているか、途中からだとよく分からない。
 盗み聞きはあまり良くないので、話が終わるまで私は少し離れたところで待つことにした。

「いやぁ、社長が気に入られるのも分かります! あの時も……」

 なにやら課長は身振り手振りを交えて熱弁している。
 社長は頷いたり笑ったりしながら、そんな課長の話を真剣に聞いているようだった。


「……ふむ、待たせているようだからそろそろ行くか」

 少しして、社長がちらりとこちらを見る。

「あ! 申し訳ありません、貴重なお時間を……」
「いや、良い話が聞けた。私の前ではなかなかそうもいかないようだからな」
「それはそうでしょう。真面目ですからね」
「ああ、真面目だからな」

 二人は何故か笑い合ってから、課長は深々とお辞儀をすると執務室に入っていく。
 社長は振り返ると私の前まで歩いてきた。

「待たせたな。お前の上司と話し込んでしまった」
「随分盛り上がってましたね?」
「ああ。良い上司を持ったな、ナマエ」

 社長は横目に私を見ながら、また楽しそうに笑った。
 なんの話だったかは結局分からずじまいだけれど、彼が楽しそうなので私も明るい気持ちになれた。
 社長を笑顔にしてくれたから、課長には感謝しないと。


 私達は静かに話ができそうな場所を目指して、オフィス棟の屋上までやってきた。
 下に見える波は穏やかで、遥か頭上にあんな隕石が浮かんでいるなんて思えないくらい海は落ち着いている。

「社長、遅くなりましたがお誕生日おめでとうございます」

 そう言って私は紙袋を差し出した。

「ありがとう。いくつになっても、いざ祝われると悪くないものだな」

 社長はそれを受け取ると、早速中を確認する。

 今回私が用意したのは、銃を扱う彼の為のグローブだ。
 しなやかな黒革で作ったもので、今社長が嵌めているものより伸縮性も耐久度もより良いはず。

「これは、一見して良い革だと分かるな」
「はい。手に入れるのにちょっと苦労したんですよ?」

 前々から社長にはグローブをあげたいと思っていて、付き合いのある素材メーカーにお願いしてようやく手に入れた一級品だ。
 値段は張るけれど、あのショットガンはそれなりに手に負担がかかるから少しでも良いグローブを使っていただきたかった。

「しかしまたしても物騒だな。そこがナマエらしくて良いのだが」

 社長は愉快そうに笑いながら、早速グローブをつけ替えてくれる。
 きゅっと小気味良い音がして、新しいそれは彼の手にしっかりと馴染んでいた。

「うむ。良い出来だ」
「良かった……実は、今社長がお使いのもののデータが開発課にあったので、参考にさせていただきました」
「なるほど、抜かりないな」

 社長の装備品は当然ながら支給品なので、壊れたときのためにもデータがとってあるのだ。
 それを流用させてもらったけれど、これはデータの悪用には当たらないと思いたい。

「気に入った。だが大切なものだからおいそれと使えないな」
「銃と同じで修理もできますから、どんどん使って欲しいです」
「分かった。では遠慮なく」

 そう言って社長は不敵に笑う。
 やっぱり本音では戦っては欲しくないけれど、立場上これからもご自分で身を守らないといけない場面だってあるだろうから。

「それから、これももらって下さい」

 私はもう一つ、グローブと比べて分厚い袋を社長に渡す。

「これは……まさか、ディーの首輪か」
「はい。社長のそのグローブとお揃いの素材なんですよ」

 黒いシンプルな首輪だけれど、マテリア穴もつけてみた。ダークネイションはサンダーは使えるらしいけれど、バリアやケアルなども使えればもっと良いだろうと思ったから。
 漆黒の革にはその眼の色と同じ赤い糸で、彼の名を刺繍してある。

「必ず喜ぶはずだ。何せあれはお前を気に入っているからな」

 社長は首輪をしまいながら言う。
 本当にそうだったらとても嬉しい。私もダークネイションのことが好きだから。

「その内また会いたいです、ダークネイションに」
「ああ。ディーもお前に会いたいだろう」
「そのためにはまず、ウェポンですね」
「そうだな……クラウドもまだ見つからないとは、どうしてこうも次から次へと」

 やれやれと両手を広げる社長。
 問題の多さの割にできることはまだそんなに多くなくて、とにかく今は早く魔晄キャノンを整備してウェポンに備えるしかない。

「ナマエ達の整備が終わったら実戦準備だな……軍部に通達しておくか」

 社長は目を細めて水平線を見つめる。その向こうには、世界をこんなことにしてなお眠り続けるセフィロスがいるのだろう。

 険しい表情になった彼を見て、私は一つ決心する。
 必ず、社長の力になるんだと。

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