BL・シリアス・捏造要注意
ーん!



あけおめことよろ。


「じゅうだいめええー!あっけましてーおめでとぉーございまーすっ!」

一月一日の元日の朝。つまりは元旦。いくら正月で浮かれている輩が多いとはいえ、こんなにもテンションハイな人はなかなかそうは居ないだろう、違った、この人は普段からテンションハイだった、なんて沢田はごしごし目を擦ってはパジャマ姿で玄関までふらりと階段を下りて行ってみる。そこにはマフラーを軽く巻いて、いかにも走ってきましたと言わんばかりにはあはあ肩で息をする獄寺隼人の姿が見えた。年始早々お騒がせな人だ、なんて軽く苦笑いしてパジャマ姿ではあるけれども、へらりと薄く笑みを浮かべてはぺこりと軽くお辞儀をした。

「あけましておめでとう、獄寺くん。元旦早々元気だね。」
「はいっ!そりゃあ、一年の始まりに最初に言葉を交わせたのが十代目でしたから!」

終始ニコニコと他の人相手ではここまでは笑わないだろうなあ、というくらい満面の笑みを浮かべる獄寺くん。その姿は大袈裟のようにも思えるけれども、なんだかくすぐったくなって、そっか、と軽く笑ってみせた。

「ちょっと待ってて、すぐ着替えたりするからさ。一緒に初詣行こうよ」
「はい!新年一発目のデート、っていうことっすね!」

この人、どっか頭緩んでるんじゃなかろうか、いや、いつものことだった。新年最初に、ということがそんなに重要なのかどうかはオレには分からないけれども、なんだか一喜一憂できる獄寺くんを見てると、不思議とこっちも嬉しくなってしまうもので。

(あ、忘れてた。獄寺くん!)(はい、何ですか十代目?)
(今年も仲良くしてね!)(…!も、もちろんです!)




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