BL・シリアス・捏造要注意
ーん!



世界史




始まりはなんてことのない日常からだった。――僕らはいつもそんななんてことのない日常から大発見を見つけたり、喧嘩したりするのだけれども。

「何、このプリント?」
「世界史だよ」

授業では取り扱わない範囲ではあるが、一応これもれっきとした学習である。
――もっともこの範囲は高校の世界史Bという部分に当たるのだろうが。

プリントの文字一字一字を追うように眼を左から右へと動かす様が何とも純粋無垢で、一瞬身惚れてしまったのは胸に秘めておく。
そんな純粋無垢天真爛漫そのものな彼の口から、ヒバリも勉強するなんてな!――なんて飛び出して来た瞬間には一発プレゼントしてやったが。

「にしても、むっかしい名前ばっかなのな」
「そうかい?」
「三文字までの名前ならいんだけどよー……おくたぶいあす?」
「オクタヴィアヌス」
「それ!」

発音がうまくできず何時か僕の発した名前を繰り返している。

「あぬす、って言いにくくね?」
「そうかい?」
「アヌスーアヌスーアーヌースー……うまく舌回んねぇわ」

回らなくていいよ、寄りにも因って何故その三文字だけを連呼するんだい?


*アヌスって肛門のこと


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