隣とは仲良くなれるように自分から話しかけよう。

それはクラス替え前から心に決めていたこと。



だけど、



「……」

「……」



隣の席女子なんだよなぁ…

逆側の隣、と言いたいところだけど生憎俺の席は窓際。

お隣さんはこの女の子しかいなかった。



「えーっと、今日から同じクラスだし?お隣だし?よろしくなー」



しょうがないから精いっぱい笑顔になって頑張って話しかけてみた。



「……」



はい、無視。
そりゃもうこっちをちらりとも見ない。


いや、結構傷つきますよ。
俺、打たれ弱いんだよ。



「おーい、君に話しかけてるんだけどー」

「……」



やっぱり無視。
え、俺、何か悪いことしてる?



「せっかくお隣なんだし仲良くしようよ」



そこまで言ってそのお隣さんは初めて俺を見た。
目尻を吊り上げて。


うん、なんか怒ってるよねこれ。
嫌な予感しかしないよね。




「私は男子が大嫌いなのっ!!仲良くなんかしないんだから!!」

「…さいですか」



はっきりと断言されて思わず呆気に取られる。



言われてショックだったってよりも大人しそうな子なのに意外と声出るんだななんて関係ないこと思ってしまった。


そんな、始まり。






恋の初めは「大嫌い」
(これは仲良くなるの大変そうだ)




back


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -