(学パロ/レンとソラ)
「ねぇ、レン知ってる?キスって場所によって意味があるんだって!」
とある休日のこと。
ソファで雑誌を読んでいたソラはレンにそう話かける。
同じく隣で本を読んでいたレンは本から目線を上げ、ソラを見た。
「突然どした?」
「この雑誌に載ってたんだ」
「へー…」
雑誌の表紙を見ながらレンは反応薄げに返事をする。
慣れているのかそんな反応もお構いなしにソラは話を続ける。
「例えば、指先だと賞賛、手の甲だと敬愛って意味らしいよ」
「なるほどな…」
「レン知ってた?」
無邪気に問い掛けるソラを見て、レンは答える前にぱたんと読みかけの本を閉じる。
「いや。よかったら教えてくれよ」
「うん、分かった」
「じゃあさ…」
そう言うとレンが突然近づきソラとの距離が近くなる。
「えっ!?」
驚くソラをよそにレンはソラの額へと口付けを落とす。
「ここだと意味は?」
「え、えっと…額は祝福とか友情…」
どぎまぎしながらもソラはなんとか答える。
「ふーん」
返事をするやいなやレンは次の行動に移す。
「じゃ、ここは?」
そして、今度はソラの頬へと口付ける。
「ちょ…!?」
ますます近くなった距離にソラの顔は真っ赤に染まる。
「で、ここは?」
答えるまで離すつもりはないらしいレンの表情はまさにいたずらっこそのものだ。
「…頬は、親愛…」
しぶしぶ答えたが、これはまずい、と思った。
次のレンの行動が分かったからだ。
決して嫌なわけではない、ただかなり恥ずかしいのだ。
なのでソラは先手を打つことにした。
「あ、あのね!唇だと意味は…―」
「知ってる」
言い切る前に一言そう返したレンの唇がソラのそれと重なった。
006:刺激的なキスが好き!
(Tourmaline/電気石)
(いや、ちょ…え、最初から知ってた!?)
(何を今更)
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