「かわいくなったよね、ほんと」

「え、そう?」


同窓会で久々に会った君は両頬に手を当ててわざとらしくおどけてみせる。俺は本気で言ったのに。


「冗談だと思ってるでしょ」

「ううん」

「…はぁ」

「照れてるだけだよ」


照れてるやつはそう簡単に照れているなんて自己申告をしない。


「退は変わらないね」

「どーも」

「安心する」

「安心されてちゃ駄目なんだよ」

「え?」

「今日は君を振り向かせようと思って気合い入れてきたんだから」

「…は?」

「あれ、山崎とミョウジどこ行った?なんて言われてみない?」

「……退のくせに」

「はは、ノー以外の返事はイエスって受け取るって決めて来たんだ」



(120826/スッポンの月面着陸)

何年越しだと思ってるんだ。


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -