身長差
「あっ」
帰り道の途中、零は見知った後ろ姿を見つけて駆け出した
そしてその人物に勢いよく抱きつく
「ななしさんっ」
「わぁっ!?…って、誰かと思えば零くんかぁ」
突然の事にななしは驚くが、零だとわかると柔らかい笑みを浮かべて彼の髪を優しく撫でた
「……」
ななしに撫でられながら、零は自分よりも少し高い位置にあるななしの顔を見上げる
「ん…どうかした?」
「いえ、なんでもありません!」
そう言って軽く背伸びをしてななしの肩に顎を乗せるように抱きつく
「そっか、なら良いんだけど」
「(早くななしさんの身長を越えたいなぁ…)」