りんごほっぺ
 

今日から世界的に有名なあの大企業、神羅カンパニーの受付として働くことになった

これも私の実りょ…いや、運が良かっただけかもしれない

……まあ、運も実力の内っていう事で!

それにしても…会社の看板のようなものというのはすごく緊張してしまう

研修で学んだ事を思い出しながら受付に立つ


「ななし、リラックスして。」

「は、はい!」


緊張して笑顔が硬くなってしまっていたらしい

先輩に指摘されてしまい、深呼吸をして緊張を和らげる

……うん、少しはマシなったかな




午前中はまあまあ上手く仕事をこなすことが出来たと思う

クレームを言いに来た人の対応もあったけれど、先輩のフォローもあってなんとか乗り切れた…


それからお昼休みをはさみ、午後のお仕事が始まった時に事は起きた

人がこっちに向かってくるのを視界の隅にとらえ、顔をあげてマニュアル通りの台詞を言う


「こんにちは。神羅ビルインフォメーションセンターへようこ、そ……。」


相手を確認すると、頬が引きつりそうになった


「スケジュールを確認したい。」

「はい、ソルジャーのジェネシス様ですね…っ。今お調べしますので…少々、お待ちください。」


緊張のあまりにマニュアルと少し違う台詞になっちゃった気が……

実は私はジェネシス様ファンの一人だったりする

そりゃあ同じ神羅だし、いつか会ったりしてあわよくばお話しできたらなー…なんて思ってたりもしたけど!

何も初日にだなんて、そんな……!

高鳴る鼓動を抑えながらスケジュールを確認する

ジェネシス様の視線が私に向いているのだと思うと頬が熱くなってくる

おかしく思われていないだろうかと不安でチラッとジェネシス様の様子を見た、ら…


「…ふっ。」

「……!」


や、やっぱりおかしかったんだ!

すっごく恥ずかしい…けど、ジェネシス様の笑みが自分に向けられてる事に嬉しくもある

クラクラするのをこらえ、声をしぼりだして予定を伝える


「…、十六時よりソルジャー司令室にてラザード統括と面会の予定。あとはスカーレット統括から新型兵器のテストの依頼が届いております。」

「そうか…、わかった。」


カウンターから離れるジェネシス様にやっと緊張から開放されるのだと安心する反面残念だなと思っていると…


「……かわいいな。」

「!?」


き、聞き間違いだよね…!?

きっとそうに違いないと思いながら立ち去るジェネシス様の背中を呆然と見つめる

すると彼は振り返って自分の頬を指差しながら


「お前の頬、林檎みたいだ。」


思わず頬に手をやるとすごく熱くなっているのが自分でも分かった

ジェネシス様は綺麗に微笑んだ後立ち去った…

……今日はもうお仕事をまともに出来ない気がする





END




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