癒し系天使
 

ある日パンティはソファでボーッと、ストッキングは新発売のケーキを食べていた

ストッキングはケーキを一つ食べ終わらせてケーキの入った箱を新しく取り出しながらつぶやいた


「最近全然ゴースト現われないわね」

「ん、そうだな…こうも出てこねぇと体が鈍っちまう」


ストッキングのつぶやきにパンティはグッと背伸びをしながら答える

そしてパンティが何処かへ出かけようと立ちあがったその時、軽快なノックの音がしてドアが開いた


「みんなー、遊びにきたよー!」


入ってきたのはななしだった

パンティとストッキングよりも一回り小さい小学生くらいの少女だ


「チャー!」

「チャックー!会いたかっt「チャーッ!?」」

「よう、よくきたなななし!」

「えへへー」


ななしの姿をみてななしに飛びついたチャック

ななしはそんなチャックを撫でようとしたらその瞬間チャックはパンティの手によって何処かへ飛ばされた

パンティはななしの頭を撫でて歓迎し、ストッキングもななしのそばに歩み寄る


「一人で来たの?ななしは可愛いんだから気をつけないと…、…ねっ!」


と、ストッキングはまだ開かれているままのドアの外を見てあるものを見つけたらしい

そしていつの間にか戻ってきていたチャックをそれ目掛けて投げつけた


「パンティ、ちょっと」

「あぁ。ななし、すぐ戻ってくるからここで待ってな」

「うん、待ってる!」


ななしは大人しくソファに座る

そして二人は外へ出て先程ストッキングがチャックをぶつけたものを見る

そこには小太りした中年男性がいた


「ちょっとアンタ…私達のななしの後をつけるなんて良い度胸じゃないの」


ストッキングが睨みをきかせながらそう言うと男はヒィッと短く叫ぶ

そう、この男は街中でななしを見かけて後をつけてきていたのだった


「テメー…覚悟はできてるんだろうなぁ?」


パンティが鬼のような形相をしながらそういうと男は慌てて飛び起きて


「ご、ごめんなさい!もうしませんから許してえええぇぇぇ……」

「あっ、逃げんなコラ!」

「…見た目の割りに素早いわね。まぁいいわ、戻りましょう」




*  *  *




「ななしー、戻ったぜ!……あれ、いねぇのか?」

「はぁ!?」


パンティはドアを開けて言うがななしの姿は見えず声がすることもなかった

ストッキングはまさか自分達が留守の間に誘拐されたのかと思い慌てて部屋の中へ入りななしの姿を探す


「…ちゃんといるじゃない!」


パンティはストッキングの隣に行く

二人の視線の先にはソファの上で横になりスヤスヤと寝息を立てるななしの姿があった


「なんだ、寝てたのかよ」

「もう、早とちりなんだから」


ストッキングはななしのそばに歩み寄って彼女の胸の上で寝ているチャックを払い除けた


「チャーック!チャチャチャチャ!?…チ、チャ……」


起こされたことに文句をいうチャックをストッキングが睨むとチャックは青ざめて静かになり、すごすごと立ち去った


「しっかし…ホント可愛いな、コイツは」


パンティはソファの横にしゃがみこんでななしの頬を軽く引っ張る


「んむ……」


頬が伸ばされて身動ぎするななしを見てパンティは含み笑いをもらした


「ちょっと、あまりやるとななしが起きちゃうわよ」

「ん、そうだな」


ストッキングがそう言うとパンティはななしの頬から手を離した

するとななしはむにゃむにゃと聞き取れないが何か言葉を発する

何か寝言を言うのかと二人は静かにして耳を立てる


「はぅ…ストッキングが風船になっちゃった…!」

「ブッ!!」

「なっ…ななしってばなんて夢見てんのよ!?」


パンティはおなかを押さえて大笑いし、ストッキングは過去の事を思い出し顔を赤くする


「アハハ!ななし最高だぜ!腹痛ぇ!!」

「いい加減笑うのやめなさいよ!ななしが起きたらどうするの!!」

「いやー、わりぃわりぃ!」


笑い声は出さないが顔が笑ってるパンティを赤くなった顔で睨むストッキング

するとまたななしがもごもごと口を動かし何かを言おうとする


「んー…パンティ、ストッキング…二人とも大好きー!」

「「…!!」」


パンティとストッキングは吃驚して目を見合わせる

そして下を向いてフルフル震えたかと思うとななしを抱きしめ撫で回した


「あぁ、もうななしってば可愛いんだからぁ!!」

「ななしそれは反則だろうが!クソ、可愛すぎんだろ!!」

「ひゃっ!?どうしたの二人とも!?ちょ、ちょっとー!?」


突然のことにななしは夢から覚めて目を白黒させて驚く

3人の声は部屋にガーターベルトがくるまで途絶えなかった




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