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今更の話だね(フィルムレッド)


特に救いのないフィルムレッドのネタを思いついたけど誰かもう同じような話書いてるんじゃね?と思ったのでここで供養。



故郷エレジア滅亡時にたまたま別の島にいた夢主くんが全力で赤髪海賊団に復讐しようとする話。
天才バイオリニストで事件当時たまたま別の島に行っていたら突然の故郷滅亡ニュースに夢主呆然。誤報であれと急いで帰るも祈り虚しく出迎えたのは焦土と化した故郷。家族も死亡確定。
唯一島で出会った国王ゴードン氏にこの事件の犯人は赤髪海賊団なのか問えば「是」の返答。これが赤髪への復讐が確定した瞬間となる。

楽器を捨て、短剣を忍ばせ、ニュースに目を光らせ機会を待つこと数年。
とある酒場でようやく復讐の機会が訪れるも当然のようにそう簡単に赤髪を討ち取れる訳なく取り押さえられる。
死を覚悟し、最後にどうしても知りたかった質問を夢主は赤髪へと投げた。

「どうしてエレジアを滅ぼした?」と。

途端、それまで『はてさてどこの馬鹿な賞金首が無謀なことを』と半分笑っていた赤髪海賊団幹部の雰囲気が変わった。

赤髪が問う、エレジアの者かと。
勿論夢主は肯定を返す。赤髪への復讐を誓ってからその情報ばかりを集めた夢主は赤髪海賊団が他の数多の海賊と違い、虐殺や略奪を行わないことを知った。故に、何故己の故郷が滅ばされたのか分からなかった。エレジアは音楽で満ちた、美しく穏やかな島であった。一夜で滅びねばならぬ所以が分からなかった。何か、何か理由があれば。僅かでも納得できる理由があれば――。

だがしかし、暫く黙した後に赤髪は言った。
理由なんて無いと。おれ達は海賊であり、簒奪するのは当然であると。

夢主の目の前が真っ赤に染まる。ぶるぶると怒りで身体が震えた。殺してやるとうめく様な呪いの言葉が口から漏れるも、赤髪は何も言わずに背を向けた。
お前なぞ殺すまでも無いと、配下の者に両脇を抱えられて店の外へと打ち捨てられた。副船長の男がお前にゃ頭は取れないから復讐なぞ諦めろと説いてくるのを睨み付け、必ず殺してやると固く誓ってその場を後にした。

それからの夢主の人生は、尚更に復讐一辺倒に染まった。
何度も赤髪海賊団を、赤髪を殺そうと試みるも失敗し、だが何故か自分は殺されることなく解放される。
殺すまでも無いと自分を、そしてエレジアを馬鹿にされていると尚更に殺意を募らせ――。

ある日、滅びた故郷でライブが行われることになった。
何故エレジアでと疑問を抱いた夢主は帰国を決めて、そこで真実を知る。


誰が悪いと言うことは無く、しかし優しい嘘で固められた真実を。




そんでもって『オメーの人生かけた復讐とか無意味だったんだわw』って分かって最終的に夢主は死にます(無慈悲)




2023/08/18 01:54