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陸、病み



「ねぇ、陸…」

暗い部屋にセナのか細い声だけが響いた。呼び掛けた彼、陸は何も言わない。布団にくるまり背中を向ける。微かに上下する布団が陸の生きてる証だった。
今日もダメかと、セナは部屋の明かりを点ける。台所へ向かい昨日自分が作り置きしたカレーを暖め始めた。

布団から陸が出なくなって三日目。五月の大型連休の真っ最中、学校は休みだが部活はあった。連休の初日、陸はいつも通り部活に来た。練習中も帰宅時も何も変わりはなかった。



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2012/05/15 11:47


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