2017年お礼企画

※初めに

こちらは2017年アンケートのお礼企画です。

アンケートの集計を元に過去作を振り返る舞台裏として、幸村君達が談義しています。

本編のネタバレ及びバトテニの世界観をぶち壊す勢いで談義しているので、本編のシリアスムードを壊したくない方はご注意下さい。

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「赤也、準備はいいかい?」

「いつでも大丈夫っス」

「じゃあさっそく始めようか。まずは初作バトテニ1からだね」

「懐かしいっスねー、あれ書いてたのサイト開設より前だから2007年とかそんくらいっスよ」

「ざっと10年前だね」

「俺ら10年間も中学生やってんのか……」

「そう考えると感慨深いものがあるね。それ以前からゲームの二次創作小説は書いてたけど、サバイバル要素の強いホラー作品を書くのは初めてだったし、ゲーム以外の二次創作に手を出したのもバトテニが初めてだったからね」

「そういやそうっスね。バトテニ書いてた頃はまだ俺らの漫画も買ってなくてアニメも中途半端だったし、俺らのことゲームでしか知らなくて立海は全員の顔と名前を知ってる程度だったみたいっスよ」

「それでよく立海メインの話を書こうと思ったよね。無謀極まりないけど、まあ結果良ければ全て良しってね」

「俺なんか最初から最後まで出ずっぱりだったから緊張したっスよ。しかも選ばれた理由が"行動力ありそうだから"って……なんかすげー腹立つ理由だし」

「ふふ、バトテニ1は跡部と赤也が主役だったからね。エンディングももともと一本だけの予定だったし」

「跡部が特待生で俺とあいつだけが生き残るってシナリオでしたよね?」

「そう、つまり今の赤也編の内容だね。個別に書くと決めてから多少変更されたけど、最初に思い描いてたシナリオはだいたいあんな感じだった」

「管理人が多忙で完結できないまま一時サイト閉鎖したりとかありましたよね」

「そうだね。あの頃は確かに忙しくて食事の時間もまともに取れない程だったから仕方ないけど……続きを楽しみにしてくれている人達には本当に申し訳なくて心苦しかったよ」

「話自体はサイト閉鎖してからも書いてたんスけどね」

「それだけサイトを運営するって言うのは大変な事なんだよ。今はほとんどパソコンで作業してるからだいぶ楽だけど、昔はずっとガラケーで小説を書いてたからね」

「あー……そういやそうだった。手がけんしょう炎になるとか騒いでたっけ」

「何も音沙汰がないまま、いつ復帰できるか目途も立っていない状態でサイトを放置するのは無責任だからね。仕方ないさ」

「無事に完結できて本当良かったっス!」

「俺としては復帰してからでもシナリオを少し修正して欲しかったけどね」

「え?そうなんスか?」

「跡部編や仁王編などクライマックスを個別に分けるって決めたのは復帰した後だったし、全編共通のシナリオでは俺と真田が灯台で千石に殺されるシーンで終わってるだろう?」

「そういやそうっスね。どのシナリオでも部長達の死亡報告から始まってるし。まあ仁王編なんかじゃ俺も一緒に名前挙げられてるけど」

「真田はともかく、俺まで殺す必要はあったのかな。奇跡的に助かった後であの展開は酷過ぎるよ」

「す、すいません。俺がちゃんと助けられてれば……」

「別に赤也の事は怨んでないよ。あの状況じゃ仕方なかったし、彼女を危険に晒す訳にはいかないしね。……でも真田がもうちょっと早く来てれば俺は死なずに済んだんじゃないかな」

「そ、それは……その……」

「……」

「え、えーと……そ、そうだ!部長が特に気に入ってるシーンとかないんスか?」

「気に入ってると言うか……青学の坊や達が山吹の亜久津に襲撃されるシーンは結構印象的だったかな」

「ああ、桃城と海堂が越前を庇って戦ってた時の……」

「本家のメインは青学だからね。バトテニ1でもなるべく印象を残したいと思って頑張ったみたいだよ」

「大石と菊丸は悲惨だったっスね」

「氷帝の芥川が中盤の敵って位置付けだったからね。出番は少なかったけど。……赤也は印象的なシーンとかあるのかい?」

「んー……やっぱ灯台で真田副部長と再会した時が一番驚いたっスね」

「ああ、君と彼女が千石に追われながら灯台に来た時か」

「やっと辿り着いたってのに道が崩れてて灯台に入れねえし、一緒に行動してた氷帝の向日先輩も千石に殺されてもうダメかと思って超焦ってたから、あれはすげえショックだったっスよ」

「まさか君達が自力でここまで辿り着くとは思ってなかったから俺も驚いたけど、見張りをしてた真田が真っ先に飛び出して行ったからよっぽど心配してたんだろうね」

「あの時はホント真田副部長が仏に見えたっスね。天の救いみたいな?」

「結局ブン太達とは合流できなかったけどね」

「俺のシナリオでは先輩達も活躍してたっスよ。仁王先輩に全部良いとこ持ってかれてちょっと悔しいけど」

「赤也編では跡部が特待生という設定だったから一番ドラマチックなストーリーだったね。映画を見てる気分だったよ」

「こっちはマジ大変だったんスけどね。あのシスコンキングが超しぶとくて」

「でもその分、人気も高かったじゃないか」

「そうっスね。体張った甲斐はあったかなって」

「まあ今じゃ越前編の方が圧倒的に人気が高いんだけど」

「それっスよ!!なんであいつのシナリオが一番人気あるんスか!?だってあれ完全におまけじゃないっスか!」

「俺もそのつもりだったんだけど、やっぱり跡部達皆が助かるって言うのが一番大きな要因じゃないかな。全員ではないにせよ、複数の参加者が生き残るのは越前編だけだからね」

「船を乗っ取るとか、かなりむちゃくちゃな作戦だったっスよね。おまけのシナリオだからって遊びまくって最後は軽いギャグで終わろう的な」

「ほんの遊び心で書いたシナリオだったからね。他が全部シリアスだったからちょっと明るめの話も書こうっていう」

「あれが一番人気って……俺らの苦労は!?努力は!?」

「まあ仕方ないさ。決めるのは読者の皆様なんだから」

「俺なんか千石に撃たれまくったあげく崖から飛び降りて大怪我したんスよ!?あれスタントとか雇ってないし、マジで体張ってたんスよ!?」

「うん、よく生きてたね。さすが赤也だ」

「褒められても全っ然嬉しくないっス!」

「まあそれはともかく仁王編も最近は少し人気が出てきてほっとしてるよ」

「俺の話は無視っスか!……まあいいけど。そうっスね。仁王先輩のシナリオはずっと黒歴史でしたから」

「全てを無かった事にしたいって思うほど後悔してたみたいだからね。何度消そうと思ったか数知れないくらい」

「恋愛をテーマに書くなんておこがましいって仁王先輩も言ってましたもんね」

「最近完結したコープス連載(BD)を見てみれば一目瞭然じゃないか。普段ホラーゲームやアクションゲームばっかりやってる天倉に恋愛小説なんて書けると思ってるのかい?」

「まあそうっスよね。恋愛ゲームなんてほとんどやってないだろうし。読んでる漫画も昔からずっと少年漫画ばっかだし」

「同性の友人達から"惇兄"なんて呼ばれてるがさつ者が恋愛小説なんか書ける訳ないさ」

「あだ名からして色気も何もないっスね……」

「天倉は昔からさっぱりした性格だしね。戦国時代だったらきっと荒くれ者の武将になってたんじゃないかな」

「まあ自覚がある分マシなんじゃないっスか?」

「その点、跡部編は安定したシナリオだったと言えるだろうね。ずっと跡部と一緒に行動していた忍足が特待生という意外性もあったし、血の繋がった兄妹が主役だから変に気負う事もなかったし」

「あー……そうっスね」

「そう言えば跡部編の途中で死の間際に好きな女の子に告白してた男子がいたかな」

「!」

「絶好のシチュエーションだったにも関わらず、永遠に"お友達"でいましょうって盛大に振られてた恥ずかしい男がいたのを覚えてるよ」

「!!」

「あの状況でそんな事言われたら俺だったらショックで気絶するかな」

「わーっ!!もう止めて下さいよ、部長!!俺だってすっげえ恥ずかしいんスから!!」

「ふふ、一人抜け駆けした罰だよ」

「……あれはその……台本にそう書いてあったから言っただけで」

「ふーん、じゃあ赤也は彼女のこと何とも思ってないんだね」

「え?いや、それは……」

「そうか。じゃあ後で彼女にそう伝えて置くよ。赤也は君のこと"永遠の友達"だと思ってるって」

「え!!ちょっ……」

「ふふ、それじゃあ次はバトテニ2の話をしようか」

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