くのたま教室へ行けば山本先生に会えると漠然と思い込んでいたけど、よくよく考えたら今って普通に授業の最中なのでは……ああもうわたしはバカですか! うんバカだな!! どうしようかと廊下で右往左往していると、後ろからどうかしましたか? と柔らかい女の子の声が聞こえた。
「えっと、あの、わたし山本先生に……あっ!」
振り返りつつ答えれば、あれ、この子たち知ってるぞ! さっき思い返してた、しんべヱの彼女と青い髪の女の子だ! 名前わかんないけど! わたしが勢いで『あっ』と言ったせいで、少し不思議そうな顔をしながらも二人は答えてくれた。
「山本先生なら、もうすぐ学園長先生の庵からお帰りになりますよ」 「私たちの教室で待ってましゅか?」 「え、いいんですか?」
ここは男子禁制、でもあなたは女の子だから大丈夫気にしないで! そんなことを言いながら二人はわたしを教室へ押し込める。
「トモミ、その子はだれ?」 「山本先生に用事があるそうよ」 「そうなの。私はユキ。よろしくね」 「あ、よろしくお願いします……」
教室にはユキちゃんとソウコちゃんとやらがいたが、そのあとが大変だったのだ。
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