「お残しは許しまへんでー!!」
ヘムヘムの合図で昼休みがやってきました。そうです初仕事ですよ。 わたしはカウンターに立ってみんなのオーダーを取ることと、おばちゃんに頼まれた通り、お盆にセットの小鉢とご飯を置いていく作業を行っていた。
「ぼくお腹すいたよー!」 「あーはいはい」
一番目に青色の制服を着た男の子4人がやってきた。小柄だから低学年の子かな?
「あっ食堂のお姉さん! こんにちは!」 「はい、こんにちは」
よっぽどお腹が空いてるのだろうか、白いポニーテールの男の子は、Aセットのご飯大盛りお願いします! そう言ってニコニコしている。
「シロはほんとよく食うよなあ」 「あ、お姉さん僕もAセット下さい」 「俺はBセット下さい」 「僕もBセットお願いします」 「はーいちょっと待っててね」
おばちゃんにオーダーを伝えて、今日は豆腐の味噌だれという内容の小鉢を4つ盆に載せる。大盛り二つ分を用意するとタイミングよく煮魚も上がったようだ。
「はい、Aセットできましたよ……えっと」 「あっ僕は時友四郎兵衛です。ありがとうございます!」 「2年い組、川西左近です」 「初めましてだね。気をつけて持っていってね」
時友くんは素直にはーい!と満面の笑みを浮かべたけど、川西くんは素っ気ない、ありがとうございます。と言っただけだった。うーむ、子ども扱いしない方がよかったか。
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