今は使われていない和室、すっかり祖父の物置書斎と化した客間など、今は人があまり寄り付かない部屋や、流石に幼い子どもたちの知恵では天袋まではいかないと思い、とにかく隠れやすい押し入れや隠し収納、クローゼットなどを開けて回ります 一階には、下から二番目の女の子が一人隠れており、やんちゃな男の子は恐らく二階に隠れたのだろうと、私は少し笑って階段を上ります 因みに見付けた女の子は、後からきたらしい最年長の従兄弟のお兄さんが抱っこして連れていきました
「ゆうくん、しんちゃん、どこにいるのかなー?」
わざと緊張感を与える為に、彼らの名前を呼びながら廊下を歩きます その時私は聞いたのです 名前を呼んだ時、クローゼットの僅かに軋む音を
(お〜、こりゃ中々鉄板なところに隠れたもんだ)
敢えて忍び足でにやにやしながら近寄ります もうこの時点でお気付きかと思いますが、私も相当に子どもっぽいのです
「みーーっつっけた!!!」
がばっと勢いよく両手開けしたクローゼットの中身は空っぽ まったく拍子抜けです というよりいい年してこんなノリノリで誰もいないという事実が恥ずかしかったです
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