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01月21日(土) メルベト(log)

宵闇に染まりつつある道を、エリーザベトは進んでいた。涼しい風が心地良く彼女の髪を揺らす。目的地に辿りつくと、やはり髪を風に揺らすメルツの姿。
彼女はその瞳に彼をうつすととても嬉しげに笑みを浮かべた。


「メル?エリーゼが、貴方が私を呼んでるって言っていたのだけれど」

「あ、エ、エリーザベト…」


びくりと肩を揺らした後、頬を紅く染めながらもエリーザベトと同じく笑った。


「どうしたの?」

「あ…その、話が……あるんだ」

「メル…」


あまりに真っ赤になっているメルツに、おかしいとエリーザベトがくすくすと笑った。それに緊張の糸が切れたのか、メルツも笑った後に言の葉を紡ぎ出す。


「エリーザベト、単刀直入に言うよ。僕と、僕と結婚してほしい」

「―――!」

「う、………返事は、あと………で…!?」


目を見開き硬直したエリーザベトに後味悪そうに目を逸らすメルツだったが、急に身体に温もりを感じ、驚きかい見れば腕の中にすっぽりとエリーザベトが収まっていた。


「もちろん、もちろんよメル」

「え……、」

「だって、私貴方のこと愛してるもの…」

「エリーザベト」


エリーザベトの身体をメルツが思い切り抱き締める。2人の周りを、祝福するかのように柔らかい風が包んだ。


「…愛してるよ、エリーザベト」



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