乱暴者!!
「うわ―ん!!ヴィンセントの乱暴者!!」
―…始まりは、少女の叫び声。
その日、ヘブンズセブンに嵐が吹き荒れた。
「…ちょっとユフィ、どうしたの?」
「う…ティファ…ヴィンセントが…ヴィンセントにぃ…」
「なにかされたの?」
「ヴィンセントに乱暴されたの!!」
「なっ…!?」
「あ〜っ!!悔しいっ、情けないっ!!」
「ユ…ユフィ、え…?どういう…」
「ヒドいよ。優しくしてねって言ったのに…」
「…聞いてる?」
「最初は優しかったのに…最後は目茶苦茶だったし。」
「…そ、そう?///」
「なんでなんで、あんな奴にっ」
「…えっと、ユフィ、ご愁傷様…」
「ホントだよ!!あ〜、やっぱりクラウドにしとくんだった!!」
「…な!?俺か…?///」
「え〜?クラウド優しそうじゃん」
「き…きっと、ヴィンセントに悪気はなかったのよ、きっと。」
「ヴィンセント…冷めた奴だと思っていたんだが」
「意外と情熱的なのね‥」
「ん〜、完璧主義者って感じ?」
「そ、そうなの…?」
「あ〜っ!!思い出すのも腹が立つ!!」
「落ち着けよユフィ…でも、乱暴はよくないな」
「…そうね。いくらヴィンセントが奥手で暴走しても」
「ティファ…ユフィを見なかったか?」
「ちょっ…、ヴィンセント、お前、何してんだ!!?」
「…シャワーを浴びていたんだが?」
「…ひとりで?」
「当たり前だろう…何なんだ」
「…まぁ、落ち着け。話し合おう」
「それは構わないが……ユフィ」
「ヴィンセントの乱暴者…」
「ユフィ…すまなかった」
「…聞こえませ〜ん」
「………。すまない、久しぶり過ぎて加減が出来なかった」
「スッゴく痛かったんですけど」
「…ああ。派手にやったからな」
「寝技もかけられて関節が痛いんですけど」
「…。そこは手加減した」
「最後ノーガードでお腹にやられたんですけど」
「……。悪かった」
「(ヴィンセント…逃げられないように寝技かけたのか)」
「(それより問題なのは…え…ノーガードって…)」
「ユフィ、腕を出せ」
「むー。って、コラ」
「……。やはり、痣になっているな」
「誰のせいでしょーね?」
「私のせいだな。ほら湿布」
「アタシ痣なかなか消えないんだけど」
「それは悪かった…。だが…ユフィ。」
「………。」
「途中で止めてもよかったんだ…何故一言声をかけなかった?」
「そ…それは…ヴィンセントが…」
「…私が?」
「ヴィンセントがスッゴく楽しんでるみたいだったし…最後のアレ以外なら…まぁ…その…悪くない…かな」
「…そうか。いや、ユフィの身体ももう少し考慮するべきだったな。」
「いやいや、こっちも悪かったって。何だかんだ楽しかったし」
「それは…しかし1人で勝手に楽しんで加減を忘れたこちらも悪い。」
「…あんたら何を白昼堂々…」
「…は?」
「……?」
「話し合いがまとまった所でお二方、ここが昼間の酒場って分かってる?」
「そういう会話は部屋でしてくれ」
「…え?」
「フ……………………成る程」
「なにが可笑しい、ヴィンセント?」
「くっ…成る程、確かに昼間には…相応しくないな……はっ、…腹が痛い」
「え〜?なんでヴィンセント笑うのさ。ズッコい、教えろよぅ」
「は…ユフィ、今日、私達は何をした?」
「え?…徒手訓練だけど?」
「な…徒手訓練?」
「そう、最後にヴィンセントの情け容赦ない跳び蹴りを喰らった、散々な訓練…って、言ってなかったけ?」
「楽しくてつい加減が出来なかった…は…すまんな。色気の無い関係で」
「…やられた」
「…ユフィ、紛らわしいわよ?」
「なんだよクラウド、教えろよ」
「………ヴィンセントにでも聞け。」
「…いいのか?」
「う〜。ヴィンセント、教えて?」
「…いいだろう」
「やった!!」
「…ただし、部屋でな」
「え〜?何、どうして?」
「…ティファ、ご馳走様」
「…ヴィンセント、何も頼んでないよ?」
「(まさか…ヴィンセント)」
「(そっちも…実地?)」
「…ああ、ならtake outで頼む」
「おいこらまて早まるなヴィンセント!!」
「五月蝿いぞクラウド?」
†リーダーが地雷を踏むまであと3秒†
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