ただ今春の家に向かってます。
バイトだったけど、学生は遊ばなきゃ!という店長の粋すぎる計らいにより早めの上がり。その分時給減っちゃうんだけど…と思ったのは内緒。

インターホンを鳴らすと、出てきたのは悠太と祐希。要と春はお使いらしい。

上がらせてもらうと何やら下から視線を感じる。そこには女の子がいて、今日は春のめいっ子を見に来たんだと思い出す。


「こんにちは」


目線を合わせて挨拶するとこんにちは、と返してくれた。名前は舞音ちゃん。


「お姉ちゃんも春くんのお友達?」

「そうだよ」

「…春くんのお友達は素敵な人ばかりだね」


そう言って悠太と祐希を交互に見る舞音ちゃん。なるほど。そこで私は店から買ってきたお土産(割引)を見せる。


「舞音ちゃん、和菓子好き?」

「わ、かわいい!」


私が見せたのは兎の形をした練りきり。働いてる和菓子屋さんのイチオシの一品。食べる?って聞いたら、食べる!!というから台所でお皿とか準備する。
と帰ってきたのか要の怒鳴り声が聞こえて、リビングに戻ると何故か金づちを持ってる舞音ちゃん。怒鳴りつけってしまって焦る要をよそに笑顔で何かを渡す。


「きれいだ」


いつも怒鳴ったり叩いたりするけど、たまに不器用さが出る要を見るのは、嫌いじゃなかったりする。




×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -