りっかいスイッチ(か行)
りっかいスイッチ
せいさく・そうさ / きりはら あかや
ふくぶちょうスイッチ、"か"!
「下学上達」
「どういう意味っスか?」
「身近な事から学び、深い奥義まで達することだ。特にお前のような者にはぴったりの、筋の通った精神だな。もっと精進しろ!」
「ひいいっ、すんません!つ、次…」
さんぼうスイッチ、"き"!
「机上の空論」
「それ、何スか?」
「頭の中だけで考えただけの、現実には役に立たない理論という意味だ。俺が最も嫌いな言葉の1つでもある。しかし過去のデータを元に今起こっている物事について推測し、順序立てて考え、なぜそのような結果を招いたかを物理的に思案することさえできれば、そんなものは生じない。…俺の言いたいことがわかるか、赤也」
「…つまりちゃんと頭使って動けってことっスね?」
「その通り。いい子だ」
「ご、ごほん。次、行くっス」
ぺてんしスイッチ、"く"!
「黒い白馬にまたがって前へ前へとバックした」
「これ、知ってる。けど全然意味分かんねぇっス」
「だろうな。お前さんにはまだ早いぜよ」
「えっ。それ、どういう…」
「秘密、じゃ。この言葉の意味を知ったら赤也、きっとこの先の未来に希望を見いだせんくなるかもしれんからのう」
「えーっ!!そんなに怖い言葉だったんスか!?じゃあいいっス、理由なんか知らなくて!!」
「それが賢明ナリ。…プピーナ」
「なんかその含み笑い、気になるっスけど…次」
まるいスイッチ、"け"!
「ケーキがねぇならとっとと買ってこい」
「うわあ、超ジャイアン。ジャッカル先輩かわいそ。はい次」
「おいもっとイジれよ!あと何で俺だけまるいって呼び捨てなんだよ!!」
「時間ないんスってば。はいはい次ー」
「てめぇ…最近俺のこと舐めてんだろぃ」
ぶちょうスイッチ、"こ"!
「この世界は全て俺のものだ。逆らう奴は許さない。神に背く愚か者共はその五感を捧げて、俺を崇め奉れ」
…ぎゃああああああああああ!!!!
おしまい
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