それは誰が、いつ、どこで言ったのか分からないけれど。
いつか誰かが言いました。
「恋は下心、愛は真心」
ならば俺と兄さんの繋がりはいったい何と呼んだら良いんだろう?
言った人に一つお尋ねしますけど。俺に出来ること。それは一体何ですか?
傍に居るだけじゃどうしたら良いかわからなくて。
いつかこの関係が崩れてしまうのが何よりも怖いよ。
この気持ちに嘘をついて生きるぐらいなら、それは死んでいるのと変わらない。
俺と兄さんは背中合わせの関係。
でも振り返ればいつでも笑ってそこに居てくれた。
残しておきたい物ほど失くしてしまう事はよくあるけど。
どうしても思い出せない。
いつか兄さんと一緒に見た景色はなんだっけ?
兎に角、何か言わなきゃね。言葉を上手くまとめるのは難しいけど。
せめて兄さんの耳にだけは俺の願いが届きますように。
嗚呼、伝えたい言葉が多すぎて困るよ。
もしも兄さんの泣き顔が笑顔になるのなら、俺が代わりに泣き続けるから。
兄さんは俺に微笑みかけてくれるだけでいい。
そうしたら、ほらね、二人とも笑顔になるよ。
同じように繰り返す時間の中で、同じように俺は兄さんと恋に落ちた。
何年経っても決して変わらない想いが振り返ればいつでもここにある。
だから…――
だから俺と兄さんは世界の真ん中で背中合わせ。
これで兄さんも安心だろう?俺が兄さんの後ろで背中を支えてるから。
辛いときには寄りかかっていいよ。
俺も、辛くなった時兄さんに寄りかかるから。
背中合わせの僕と君
触れ合った背中の体温が、俺達の繋がり
―――――
ミクちゃんの『背中合わせの僕と君』という曲からイメージして書きました。
蝶々Pさん、マジで神だ。ピアノがハンパない。泣ける…!
一度聴いてみてくださいな!
幽静というか。幽→静、だな…。これ…。