・うざや
・いざにゃん

OK?↓





仕事帰り、妙に俺に懐いてくる猫がいた。真っ黒な猫だ。
なんだこの猫。俺の足に寄り添って離れない。
とりあえず…。

「無視するか…」

無視を続けて、家に帰るとあの猫も付いて来た。なんなんだ。
俺って猫に好かれるタイプだったろうか…。もしかしたら腹でも減っているのかもしれない。
牛乳でも与えれば帰るだろう。俺は仕事があるから猫なんて飼えないし。
幽もあまり家には帰ってこないから世話もできないだろう。結論、無理だ。

「牛乳、やるから。それ飲んだら帰れよ」

にゃあ。

黒猫は小さく鳴くと、またスルスルと俺の後を付いて来た。俺の言葉が分かるのか?
賢い猫だな…。もしかしたら何処かの家で飼われてたのか?
良く見たら首輪はついてないみたいだ。野良猫か、こいつ。
傍によってきた猫を持ち上げて性別を確認する。どうやら雄のようだ。
だからなんだって話しだが…。俺は冷蔵庫にあったミネラルウォーターを飲む。
その後適当な皿を出してその中に牛乳を入れ猫に与え、自分の部屋に向かった。。
のんだらそのうち帰るだろ。仕事の疲れでいつの間にか俺は眠ってしまっていた。


意識が覚醒してきた頃、何か腹に重いモノがのしかかっているような気がした。

「シーズちゃん」

ついでに聞きたくない耳触りな声も聞こえた。
薄ら目を開くと、そこにはもの凄い笑顔の臨也。なんだこれ。あ、夢か。
夢の中にまで臨也が出てくるなんて俺はよっぽど臨也、いやノミ蟲をぶん殴りたいらしい。

「おーい、シズちゃーん。起きてるんでしょ。起きてよー」

ああ、夢じゃないらしい。とりあえず殴りたいんだが、どうも身体が重い。というかダルい。
こんな事いつもならないんだが…。

「おいノミ蟲野郎。俺の家でなにしてやがんだ」

「えー、シズちゃんが俺を家に入れてくれたんじゃん」

「俺がいつお前を家に入れたんだ。不法侵入で訴えるぞ」

「わー、シズちゃんがそんな言葉を知ってるなんて俺驚きだよ!」

「ぶん殴られたいのか」

「ごめん。嘘。嘘だから」

臨也を俺の上から下ろして、改めてみると、そこには本来無いモノが…。

「お前、なんだそれ」

臨也の頭にはピコピコと微かに動いている猫のような耳と、後から除く長い尻尾のようなもの。
なんだこれ。俺の眼がおかしいのか?それともコイツがふざけてんのか?

「これさ、新羅の所でたまたま見つけたやつでさ、俺は自分で試したくなかったんだけど、なんか無理矢理飲まされてこうなって…」

「馬鹿かお前」

「自分でもそう思ってるから。シズちゃんに言われるとホント心の底から落ち込むから言わないでくれると嬉しい」

俺は思った。こいつ、ついさっきまで俺に寄り添ってきたあの黒猫か。
それよりも。

「お前なんで俺の服着てんだ」

「気にしない気にしない」

「気にするから言ってんだよ」

「とりあえず、元に戻るまで俺シズちゃん家いるから。よろしく」

「は?」

「だって事務所にいると波江が…」

「なんだって?」

「いや、なんでもない」

激しくぶん殴りたいんだが。どうもそんな気になれない。
ベッドに座りこんで溜息を吐く。すると、すぐ隣には猫耳が生えた臨也。
ちょっとした好奇心で臨也の喉あたりをくすぐってやると、嬉しそうに臨也の喉が啼いた。
…猫だ。って俺は何やってんだ。馬鹿か。

「シズちゃん、シズちゃん」

ゴロゴロ。

なんだこれ。俺の背中に抱きついて喉を鳴らす臨也。
…まぁ、なんとかなるか。明日、トムさんになんて言おう…。



(シズちゃん、シズちゃんーー!!(ガリガリ)
(おい、爪立てんな。痛ぇ)

―――――
後書きを書くのを忘れてた。
後悔はしてるが反省はしてない。

だんだん臨也さんが新羅のようになってきた。何で。
臨也さんは襲い受けだと思うんだ。

次も頑張るよ!

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