*芸能人パロ
*一般人臨也×芸能人静雄



ok?↓




幼少の頃からモデルや子役なので芸能界に入り、今年でもう何年目だろう。
今や静雄は知らない人はいないという程人気者になっていた。
少し性格に難はあるが、普段は大人しい甘いものが好きな男だ。
しかし、幼少の頃から芸能界にいる為、周りの子供のように学校にまともに通えていなかったせいか、少し常識がおかしかった。
そんな彼に振り回される男がいた。
それはまだ静雄が高校生の時、不良グループに絡まれていた静雄を男が助けた所から出会いは始まった。

「なにやってんの。君も男ならこんな男ぶっ飛ばしちゃいなよ」

「や…、あの、俺…」

「そんな長身で金髪なんてしてるから目をつけられるんだよ」

「これは仕事でしてて…」

「仕事?」

「あ、俺一応モデル…とか、ドラマとか出てんだけど…」

「ああ。だからどうりで見たことがあると思った」

男、臨也は珍しそうに静雄をジロジロと見る。
こんなふうに舐めるように見つめられたのは始めてで、静雄は少し警戒をした。

「えーと、名前はなんだっけ?」

「平和島静雄っす…」

「ふーん、歳は?」

「十八…」

「あれ、なんだ俺と同い年じゃん」

「えっ」

同い年と分かった瞬間、静雄は少し嬉しくなった。あまり同い年の人と話をしたことがなかったからだ。
仕事関係の人とはよく話をしたりはするが、友人と呼べる存在がいなかったのだ。
同い年でこんなに腕っ節が強くて、なんだか少し羨ましかった。

「あ、あの…!」

「なに?」

「よ、よかったら、俺と…友達になって、くれないか…っ」

そう言って静雄はオズオズと手を差し出した。
このチャンスを逃してはきっと後悔する、そう思ったから自分から勇気を出して声をかけた。

「友達?」

「俺、その…友達っていなくて…」

「友達、ねぇ…」

初対面の男にこんな事を言われてしまって気味が悪いと思われてしまったかもしれない。
この手を取ってもらえなかったらどうしよう。心臓の音が煩い。

「いいよ。芸能人と友達なんて面白そうだし。俺の名前は折原臨也。よろしく、シズちゃん」

そう言って静雄の手を取った臨也。しかし…。

「シズちゃん…?」

「そう。シズちゃん。可愛いでしょ?」

「そんな女みたいな…。恥ずかしい」

「友達ならアダ名ぐらいつけるでしょ。普通」

「そうなのか?」

この時臨也は知らなかった。静雄が思っているより世間知らずという事に。



♂♀



「本当、シズちゃんってば何にも知らなかったんだもん」

「しょうがねぇだろ…。まとも学校とか通ってなかったし」

「それはあんまり関係ないと思うけど」

友達になってから六年。静雄と臨也は喧嘩もしながら良好な友人としての関係にあった。
しかし臨也は友人としての関係を飛び越え、恋人同士になりたいと思っていた。
臨也は男が好きな訳ではないが、静雄とよく遊ぶうちに胸にある妙な想いに気付いてしまったのだ。

「電車の乗り方は知らないし、子供はコウノトリが運んでくるだの、お告げで授かるだの…」

「だ、だってよ…知らなかったんだよ」

「まさかと思うけど、男でも赤ん坊が授かるとか思ってる?」

「え?男も孕めるんじゃねぇのか?あれすっごい激痛だっていうけど、俺耐えられっかな…」

「いや、え?それマジで言ってんの?本当にもー、君の発言には驚かされてばっかりだよ…」

小さなカフェのテラス席。臨也は頭を抱えた。静雄は正体がバレないよう帽子とサングラスをつけて変装をしていた。

「男は孕めないの!女だけ!じゃあどうやって子供を作るかとかも知らないの?」

「だからコウノトリが…」

「違うってば!!シズちゃーん、もっといろいろ勉強してよ…」

「俺勉強嫌いだから嫌だ」

一般人が知っていて当たり前の事を静雄は知らない。時々静雄の口から出てくる非常識な言葉に臨也はいつも驚かされていた。
出会った頃も、友達とは何をすればいいのかなんて聞いてくるものだから本当に驚いた。
始めはそういった静雄の発言を楽しんでいたが、こうも日常的に言われてしまうと流石に呆れてしまう。

「だってよ、勉強なんかしなくても俺が知らない事、臨也が教えてくれるから。それでいいかなって」

「…シズちゃん……」

「臨也が俺の先生って感じか?あれ、でも臨也は俺の友達だし…んん?」

頭を捻って考え出す静雄に臨也はふっと笑う。こういう所が彼の魅力なのかもしれないな。

「しょうがないな。じゃあ俺はシズちゃんの友達兼先生兼恋人って事で」

「恋人?恋人って男同士でもなれるのか?」

「なれるなれる。シズちゃんは俺の事好きでしょう?」

「おう」

「俺も好きだし。ほら、恋人同士だ」

「そういうもんなのか」

「そういうもんなの。よし、じゃあ次は本屋にでも行ってみようか」

そう言って臨也は静雄の手を取って人でごった返す町並みへ歩き始めた。



これからは僕が君の知らない事をいろいろ教えてあげる

――――――
水飴様、リクエストありがとうございました!!
遅くなってしまい申し訳ありませんでした!
静雄は芸能人になったら多分彼は天然も入っているので周りは大変そうです…。
馬鹿みたいに常識知らなさそうだ静雄…。
そんな静雄に臨也はゾッコンラブ(死語)になって静雄の追っかけをし始めそう…。

リクエストありがとうございました!!





「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -