ちょっとした互いに譲れない言い争いから始まった事だったと思う。
ほんの些細な事のようだった気がするけれど、今となってはもうどうでもいい。

「…っで、どう?もうギブアップ?」

「っぁ、…い、…んなわけ…ねぇだろうが…ッ」

「結構…っ、辛そうに、見える、けど…?」

「そりゃ…ぁっ、ふ、…お前の目が、可笑しいんじゃ…ねぇの…んぁ」

ぐちゃぐちゃと音が鳴る。静雄は臨也の上に乗り、一心に腰を振っていた。
二人は恋人同士故、何も可笑しな行為はないのだが。
なにやら二人して意地になっているようで、まるで喧嘩をしているよう。

「は、ぁ、あっ…!お前の…ッ、デカすぎだ…っ、あ、ひぐ…」

「あは…ありがとうっ」

「褒めてっねぇ!ぅあ、…っま、そこ…ぃっあ、あっ」

「気持ちいい?腰、揺れてるよ」

涙で歪む視界の奥に、辛そうな表情をしつつも楽しそうに笑う臨也。
それにムッとした静雄は、中に入っている臨也のペニスをぎゅうっと締め付ける。
うっ、と苦しそうな声を出した臨也に静雄はニヤリと笑う。

「この…っ、」

「んぁ、あ゛!やめ…っ、激しっ、ぁ、あっん、んん、む…!」

「仕返し、だよ…!」

「てめぇ…ッ!くふ、ん、ぐっ…んん」

「ちょっと、声、抑えないでよ。つまんないじゃん」

こっちも仕返しだ、と言わんばかりに静雄は両手で口元を抑え声を我慢する。
じゃれ合う二人は、普段殺し合いをしているような雰囲気はない。
互いに楽しそうに、嬉しそうにしている。
乱れる髪。しっとりと汗ばむ身体。お互いに傷をつけあった頃が懐かしい。

「っひん、ぁ、や…んぅ、ん!あ、ィ、イク…ッ」

「もう?じゃあ今日は俺の勝ち…かなっ」

「くっそ、や、っも…ゃ、やだ、ゃっあ、あ」

びゅくびゅく、と臨也の身体に白濁が飛ぶ。荒い息を繰り返す静雄。
息を整えるのに必死だ。だが臨也はそんな事はお構いなし。
静雄の腰を掴むと下から突き上げてくる。

「ぁああ!ちょ、ま…ッ」

「俺がまだイってないんだから…ちゃんと付き合ってよ」

「っ…次は、負けねぇからな…っ」

「シズちゃんには無理だよ…っ、だってシズちゃん淫乱だもん…っ」

「お前がっ、絶倫なっ…ぁ、だけ、だろ…!おっれは…淫乱じゃ、なぃっ…!」

喧嘩しているようだが、これでも相思相愛なのだ。
その日はずっと繋がったまま一日を終えた。



(俺達なんでこんな事してたんだっけ…?)
(……覚えてねぇ…)
(なんか口論から始まったような気がするんだけど…んん?)
(いいから風呂行こうぜ臨也…)

――――――
清様、リクエストありがとうございました!
遅くなってしまい申し訳ありません><
臨也はナチュラルSで、静雄はプライドがあるからなかなか素直になれない…みたいな…。

少しでも喜んでいただけたら幸いです。

リクエストありがとうございます。





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