最近、虎徹さんが僕としてくれない。
忙しいやら今日は駄目だとか理由を付けて僕から避けている。
本当、一体なんなんだ。いい加減僕だって溜まるんですよ、健全な男子ですから。

「虎徹さん」

「ん?どうした?」

「今日、僕の家で飲みませんか?良いワインが手に入ったんです」

虎徹さんは少し考えた後、戸惑いながらも僕の家で行くと言ってくれた。
彼を騙すのは気が引けたけど、なんども僕の誘いに乗ってくれない貴方が悪いんだ。
僕は虎徹さんにばれないようにクスリと笑った。


仕事が終わってから、一緒に僕の住んでいる部屋へと向かう。
虎徹さんは早くワインが飲みたくて仕方がないみたいだった。
落ち着きがないっていうのはこういう事なんだろう。大人のくせに、まるで子供じゃないか。
まぁ、そんな処も可愛いのだけれど。

「ちょっと待ってて下さい。すぐ持ってきます」

「おー!あ、ツマミは?」

「用意してありますから、大人しくしててください」

「ちょ、俺はガキじゃねーぞ!」

十分子供だと思うのだが。それは声には出さずに彼には気付かれない程度に笑った。
懐に隠し持っていた薬をワインの中に入れる。これは微量でも効くという媚薬だった。
これを手に入れるのには苦労した。チラリと後を見ればツマミを片手に僕のテレビでいろいろな番組を見ていた。
今からあの顔が快楽で歪むなんて、早く見たい。
綻ぶ笑みが抑えられない。ワインを持って行くと虎徹さんは嬉しそうに笑った。

「これが…良いワイン?いつものと一緒じゃね?」

「虎徹さんはこのワインの良さが分からないんですか。ああ…虎徹さんはビールとか焼酎の方が良かったのかもしれませんね」

「んな!俺にだってワインの良さぐらい分かる!」

ムキになった虎徹さんは僕の腕からワインを奪い取ると一気にそれを飲みほした。
しかも、彼は偶然にも薬が入ったワインを飲んだ。ああ、もうこの人はどれだけ僕を喜ばせれば気が済むんだ。
ワインを飲み終えた虎徹さんの顔はすでに真っ赤だった。アルコールも強いものだったし、薬も入ってる。
大丈夫ですかとまるで他人事のように彼に声を掛けた。

「う、うぅー…バニ、これ…アルコール、強ッ…頭、グラグラ、する、ぅ…」

「そんな一気に飲むからいけないんですよ、全く」

目が虚ろだった。半開きな唇に思わず口付けた。虎徹さんの口内に舌を捻じ込んで絡め取る。
舌に吸いついたり、噛んだり、引っ張ったり。そうすれば虎徹さんの身体は途端に熱くなり、もじもじと股を擦り合わせていた。

「ん、っんぶ、ぐっ…む、んんッ…」

「ん、っふ、…虎徹さん、感じているんですか?」

「ぅあ、あ…な、なんか、身体、熱く、てッ…お、まぇ…何、した…ッ」

「アルコールの強いワインに、薬を入れました。最近虎徹さんが中々ヤらせてくれないので」

「な、ン…!ぁ、あっあっ、ぃや…ッ、さわ、るなぁ…!」

触るなといいながら虎徹さんのはもうスラックスを押し上げていた。
全く、素直じゃないんだから。まぁ僕も人の事は言えないのだけれど。
ベストを引き千切るように取ってシャツのも同様に引き千切るように取った。
露わになった虎徹さんの綺麗な肌に口付ける。自分の物だという証を沢山付けた。
右手は虎徹さんの胸へ、左手は下半身へ。両方弄れば虎徹さんは甘い声を上げて喘いだ。

「あんッ、ぅあ…あ、あ、ゃあッ、バニ、ば、にぃ…!」

「ふふ、ほら…もうこんなにして。虎徹さん、気持良いですよね…?」

「うう、ぅ…あ、もう…ッ」

虎徹さんのを弄っていると、虎徹さんはブルリと震えた後に僕の掌に大量の白濁を吐き出した。
媚薬の効果はここまで凄いのか。放心状態の虎徹さんを姫抱きしてベッドルームへと向かう。
ついでにスラックスも下着も脱がせると、一度吐き出したのにも関わらず虎徹さんのペニスはまだ勃起していた。
先程手に吐いた白濁を虎徹さんの秘部へ塗りつける。そのまま指を中に入れて解していく。
アルコールや薬のお陰でもあるのだろうけど、虎徹さんの中は物凄く熱く指に吸い付いて来た。

「や、ゃあ…ば、なびぃ…、も、やらァ…」

「嘘は駄目ですよ、虎徹さん。ほら、虎徹さんが僕の指に吸い付いて離れないんです」

「ぅ、そ…、あ、あぁっ、ん、あぅ…、ひ、んッ」

もういいだろうと指を引き抜いて今度は僕のを宛がう。そのまま一気に突いてやれば虎徹さんは身体を弓なりにしてまた達した。
僕ももう我慢の限界だ。虎徹さんの腰を掴んで激しく奥まで突けば虎徹さんの中も僕にぎゅうぎゅうと吸い付いてくる。

「あっ、ふ、あァ!ぅあ、あん、あ、あっ、バニっ…激し、…ッ!」

「すみませ、ん…ッ」

「ぅああ、っあ、ぉ、奥まで…くるぅ、あぐ、あ…苦し、ッ…」

虎徹さんに覆いかぶさるようにして、彼の中を犯す。ああ、こんなにぐしゃぐしゃな顔をして。
だらしない。零れ落ちる涙を舌で舐めとれば虎徹さんは目を細めて顔を僕の方へ擦り寄せてきた。
可愛い。猫みたいだ。優しく口付けた。

「ん、虎徹さ、ん…も、出します…ッ」

「ぇ、あ…?ぅ、ぁああ…、あ、熱、ぃ…ん、ぅあああー…」

少し遅れて虎徹さんもびゅくびゅくと自分の腹に白濁を出した。
それでも治まらない媚薬の効果に僕はうれしくなり、そのまま一日中彼を犯し続けた。

目が覚め去れば僕の隣には虎徹さんが居た。まだ目覚めていないようだった。
昨日はさんざん無理をさせたからな。ごめんなさい、と彼の額に口付けた。
すると虎徹さんはもぞもぞと動き出し、起き上がった。
僕の存在に気付くとギロリと物凄い形相でこっちを見てきた。

「バニー、お前…」

「僕は謝りませんよ。虎徹さんが最近僕とヤってくれないのがいけなかったんです」

「だからって…はぁ、もう…」

虎徹さんが言うには、あんなに毎日こうセックスされたら溜まったもんじゃない、との事だ。
本当の事を言うと僕はあれだけじゃ満足出来てないんですけどね。
これでも虎徹さんの身を案じているのに。これからは二日に一回とかにした方がいいかな。
僕は虎徹さんの身体に抱きつきながらそんな事を考えていた。



毎日貴方への愛を確かめたいって思うのはいけない事ですか?

―――――
唐突に書きたくなった話。
せくろすが愛を示すやり方だと思っている兎。


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