ソファの上。男同士隣り合って借りてきたDVDを鑑賞する。
恋愛映画だったり、アンションものだったり。なんの変哲もない日常。
それがただただ嬉しくて。涙が溢れ出そうになるぐらい、幸せだった。
「虎徹、さん…」
「ん?なんだ?」
「僕…今、物凄く、幸せ、です…」
隣に貴方が居て。笑ってくれて。一緒に仕事が出来て。独りではないんだと思えて。
胸の奥が温かい気持ちでいっぱいになる。
「そっか。俺も今、幸せだなぁ…」
「虎徹さん…ッ」
嬉しそうに微笑む虎徹を見て、バーナビーは抱きつこうと衝動のまま飛び付けばそのままの勢いで彼をソファへと押し倒してしまう。
キョトンとする虎徹にバーナビーはキスをする。目尻に、頬に、唇に。
愛したいという気持ちが溢れて止まらない。でも、傷付けてしまったらどうしようという気持ちが後ろ髪を引いて行動に起こせない。
この人は大切にしたい。無くしたくない。一緒に居たい、傍に居たいのに。
「バニー」
「…ッ……!」
「そんな泣きそうな顔すんなよ。俺がそんな簡単に壊れねぇって事ぐらい知ってるだろ?」
「…虎徹さん…、好き、です…好きです。愛してます…」
「知ってるっつーの。……俺も、好きだよ」
虎徹はバーナビーを自分の方へ抱きよせる。ソファが二人分の重さで少し沈む。
バーナビーは器用に虎徹の服のボタンを外していき、現れた褐色の肌に口付ける。
口付けた場所を強く吸って、そこに自分の物だという証を残していく。
誰にも渡したくない。奪われたくない。独占欲が思考を支配する。
「ん、んぅ…、は、バニー…」
赤くなっている頬。潤んだ瞳。自分の欲が抑え切れないのが良くわかった。
虎徹の首筋に噛みついた。まるで吸血鬼のように。
腕は虎徹の身体を這い回る。優しく、愛おしむように。
これが愛なんだろうか。
「虎徹、さん…挿れても…いい、ですか?」
「え、いや…あの、せめて慣らしてくんない?そのままは流石に俺も痛いって…」
「ぁ、す、すみません…っ」
「あー!あー!謝んなくていいって!」
くしゃり、と虎徹は顔を歪ませて笑った。素直になった事はいい事だが、扱いにくいのもまた事実。
だがこれでも必死に彼が甘えているのだと思えば、苦でもなんでもなかった。
溢れるのはただ、愛おしむ気持ちだけ。
バーナビーの細く長い指が虎徹の中を掻きまわす。ゆっくり、でも激しく。
「あっ、あ、あ…ッ」
虎徹はビクビクと身体を震わせながらバーナビーへ抱きつき快楽を感じる。
指が奥まで届き最奥を刺激する。中にあるしこりを突けば、大きく虎徹の身体が跳ねた。
前立腺をしつこく弄られ、虎徹のペニスからはトロトロと白濁が漏れだす。
「んぁ、あ…バニー…も、平気だから、お前の、…ちょーだい?」
余程我慢していたのか、バーナビーは勢い良く自分のペニスを虎徹の中へと突き立てた。
言葉が出ない程興奮していた。あんな淫らな顔をされて耐えられる訳がない。
「ぅあっ、あ、っあァ、ん、ぅ、ンはぁ…ッ」
「…ッ、は…、ん、はッ…」
耳元でバーナビーの荒い息使いが聞こえる。それにまた刺激され、虎徹はギュウっと目を瞑る。
愛されている時間がとても心地よい。
「っ…虎徹、さん、虎徹さ…!」
「ん、ァ…、どーしたぁ…?」
「ぁ、…すき、です…好きですッ…」
「はは…、知ってるって…ぁ、俺も好きーっ、…だーい、すき」
その言葉に嬉しくなって、思わずドクンと虎徹の中へ射精してしまった。
中に出される感覚に虎徹も遅れて精を吐き出した。一回では満足できなかったのか、バーナビーのはまだ興奮が冷めないらしい。
「…虎徹さん…すみません、もう一回だけ…んむっ」
すまなさそうに頭を下げるバーナビーの顔を両手で掴み上を向かせる。
そのまま虎徹はバーナビーの唇に自分から口付けた。
「んっ、…もう一回なんて言わず、お前が満足するまでヤろうぜ」
「で、でもそうしたら虎徹さんが辛くなってしまうんじゃ…」
「俺はいーの!バニーが嬉しそうな顔してれば、俺も嬉しいから」
虎徹はそう言って唖然とするバーナビーに抱きついた。
相思相愛
ああ、なんて愛しい僕のバディ!!
―――――
二人きりでイチャコラというリクを頂きました!
ありがとうございます!
本編があんな鬱回になっているのでたまにはイチャイチャさせないと、ね…(遠い目