クーラーの効いた涼しい部屋。大きな広い部屋。
此処は虎徹の家ではない。相棒のバーナビーの家である。

「あー…やっぱバニーちゃんの家はでっかいし涼しいから好きだなー…」

「そうですか。じゃあもう出て行って下さい」

「え、酷い!」

ゴロゴロと虎徹は床に転がる。大きなテレビもあるし、少し生活感が無いのが残念だけれど、過ごしやすい。
はぁあ、と虎徹は歓喜の声を上げた。
バーナビーはバーナビーでパソコンばかりを弄っていて虎徹には一切構っていない。
虎徹はそれが少々寂しく感じており、目線だけをバーナビーに送る。

「………」

「………」

「…なんですか」

「いや、構って欲しいなーって」

「そうですか」

そう言ってバーナビーはまたパソコンと面と向かって作業をし始める。
虎徹はそれが面白くない。勝手に上がり込んだ自分も悪いけれど、ずっと作業し続けているバーナビーも悪い。
虎徹はじぃー…、とバーナビーを見つめる。
整った顔、鋭い瞳、クルリと跳ねた髪。

(…ハンサムな顔、してるよなー…)

自分も昔はあれぐらいカッコよかったのになー…。いや、今もカッコイイけど。
と、昔の思い出に浸っていると、今度はバーナビーから話かけられた。

「…おじさん」

「ん?」

「構って欲しいんですよね?」

「ん、」

「じゃあ、熱中症って、凄くゆっくり、言ってみて下さい」

突然何を言い出すのだろう。これは彼なりのジョークなのだろうか?
でも折角バーナビーが言いだした事。もっと親睦を深めたい虎徹としては一つ返事で頷いた。

「えっと…、ね…えっち?しよう??え?え?」

「…分かりました。貴方が言うなら、仕方ないですね」

は?何を言った。自分は今、何を言ったのだろう。熱中症と言っただけではないのか?
しかし良く良く思い返してみれば、『ねっ、えっち、しよう』と言ったではないか。
虎徹の顔色が途端に悪くなる。やってしまった。ハメられた!

「おじさん、顔色悪いですよ」

「お前のせいでな!な、なんて事言わすんだよ!」

「は?僕は熱中症ってゆっくり言って下さい、と言っただけですよ?貴方が勝手にえっちしようって言っただけじゃないですか」

えええええ!?と虎徹は慌ててバーナビーから逃げ出そうとするがもう時すでに遅し。
バーナビーは虎徹の顔を両手で掴んで抵抗させない内に思い切り口付ける。
舌を忍ばせて、絡ませる。それだけで虎徹の頭は真っ白に染まる。
弱いのだ。こういった快楽に。プチプチとシャツのボタンが外されていくのにも気付かない。

「ふ、ぁ…ん、んッ…」

涼しくて気持ちが良かったのに、今は身体が熱くて苦しい。
息がし辛い。目の前がぼんやりと滲む。目の前のバーナビーの身体に必死に抱きついた。
気付いた時にはもう自分は生まれたままの姿だった。何時の間に、なんて考えている暇などない。

「んぁ、あ…バニ、っぁ…や、ゃッ…!」

「嫌、じゃないでしょう?…指、入れますからね」

「ん、ぐ…ぅあ、ああ…」

後孔に異物が入ってくる感覚。それが苦しくて、涙が溢れてくる。
指が、指が入ってくる。一本だったのが二本に。だんだんと増えていく。
中で蠢く指がある一点を掠った時、身体に電気が走るような感覚があった。

「ぅあッ!ぃ…ァああ!んぁッ…」

「…もう、いいですよね」

なにが、と聞く間もなく指が引き抜かれて今度は指とは比べ物にならない熱くて太いモノ。

「あ、ぐぁあッ…、うぐ、ぅう…ッ」

「っは、…ぁ…」

飛ぶ。意識が飛んでしまいそう。身体が熱く熱を持ち火照っていて苦しい。
必死に息をしていても、また口付けられて意識が飛びそうになる。
これが歳の差なのだろうか、なんて考えてしまう。
腰を掴まれて奥まで貫かれるとその度にビリビリと身体中を電気のような快楽が駆け巡り、虎徹の身体を撓らせる。

「ば、にぃ…ッ、あ、ふッ、んぁああッ…」

「ふ、…おじさんの中…、凄い、熱いです、ね…。吸い付いてきて、僕のこと、離さないんですけど…」

「ゃ、あ…ッ、言ぅ、なよぉ…ッ」

恥ずかしい。こんな歳にまでなって年下に弄ばれて。溢れてきそうになった涙を思わず腕で隠した。
だが、その腕はバーナビーによって掴まれて頭の上で一纏めにされる。
ポロポロと溢れだす涙は止まらない。また何か言われるんだろうと思わず目を瞑った。
が、バーナビーは罵声を言うでもなく、目尻に軽くキスをされ溢れ出てくる涙を舌で舐める。それに驚いて虎徹は眼を見開いた。

「っや、な、何…して…」

「…すみません、ちょっと苛めすぎました。まさかおじさんが泣くとは思ってなかったので…」

反省しているのかしていないのか、バーナビーは笑っていた。
どう反応したらいいのだろう。反省の言葉を述べているのに、笑っている。

「お前、…謝って、んのか?顔、笑ってるぞ…?」

「すみません、おじさんの泣いた顔が可愛くて」

「………」

クスクス、と笑われる。三十後半のおっさんの泣き顔のどこが可愛いのかさっぱり分からない。
疑問を浮かべていると、突然中に入っていたバーナビーが動き出し、奥を突いてくる。

「え?…ぁ、んあ!いきなり、何、ひ、ぁあッ…!」

「そろそろ、僕も限界なので…。あんな可愛い顔されたら、また興奮するに、決まってるでしょう…ッ!」

「ひぁあ、ん!ぁう、あ…!激しッ、…ちょっ、っも、…で、る、…ッ」

虎徹はそのまま奥を突かれて達してしまい、バーナビーも虎徹の中へ欲を吐き出した。
熱い身体はまだ火照っている。涼しい風が熱くなった身体を冷やしていく。

「…お前、なんなの?ヤりたかっただけ、とか?」

「…貴方が、」

「俺が?」

「貴方が、あんなに物欲しそうな顔でこっちを見ていたから…」

「なら、素直にヤりたい、って言えば良かったじゃねーか」

二人とも床にごろんと転がった。身体が重くて動かせない。

「おじさんの場合、素直に僕がヤりたいと言っても拒否されそうだったので…」

「ああー…言うかも」

はは、と笑った。うん。確かに。素直にヤらせてくれと言われても嫌だと拒否していただろう。

「あと、おじさんから誘って欲しかったのもあります」

「あー…そう」

今思い出しても恥ずかしい…。あ、なら今度はこちら嗾けてみるのはどうだろう。

「バニーちゃん」

「バーナビーです。…で、なんですか」

「熱中症って、ゆっくり言ってみな」

「…貴方、馬鹿ですか?僕が言う訳ないいでしょう。おじさんが言ったらどうですか」

「ねっ、ちゅーしよう?」

「……し、したかったら勝手にしてくださ、」

ちゅ。と軽いリップ音。目の前には笑った虎徹の顔。ああ、してやられた。



(バニーちゃん、顔真っ赤!かーわいいねぇ!)
(………)
(あれ、バニーちゃん?バニー?ちょ、おぁ!)
(煽った責任、取って下さいね、おじさん)

―――――
Twitterの診断?みたいなので出た結果を元に書いてみましたー!

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