そうそう。昨日は朝っぱらからドタドタ煩かった。
変な男どもに追いかけられてさ。ま、その原因作ったの俺なんだけど。
追いかけられるなら、やっぱりシズちゃんがいいなぁ。
なんて思ってたら本当にシズちゃん家に付いて、ちょうどいいからヤっちゃおうかな。
とか思って、シズちゃんの寝起きに襲いかかって…。
それから、…あれ、それからどうしたんだっけ?
少しダルい身体を持ち上げて、身体を起こすと、そこはやっぱりシズちゃんの家。
ああ、夢じゃなかったんだ。それは良かった。そう言えばシズちゃんはどこ行った?

「シズちゃーん、どこー?」

時計を見たらもう夕方だった。まぁ、朝っぱらからヤって、そのまま寝たらこんな時間になるか…。
とりあえず手当たり次第扉を開けていく。すると、どこからか良い匂いが漂ってきた。
これは…カレー?
その匂いが漂ってくる部屋を探っていると、居間らしき処に付いた。
見なれた金髪も見えた。シズちゃん、ここに居たんだ。

「シーズちゃん!」

「うおッ!?てめッ!あぶねぇだろうが!!」

そろりとシズちゃんに気付かれないように、熱心に何かを作っているシズちゃんの背に飛び付いた。
匂いはやっぱりカレーだった。けど…。

「…なんでレトルト?」

「俺飯作れねェから」

「嘘ッ!?」

「なんで嘘付かなきゃなんねぇんだよ」

「シズちゃん今まで何食べてたの」

「マックとか、モスとか、コンビニで済ましてた」

「そんな食生活じゃ身体壊すんじゃないの、普通」

シズちゃんの生活がだんだん不安になって来たよ…。ここはやっぱり(自称)恋人の俺がなんとかしなくちゃ、だよねぇ。
けど、俺もあんまり料理は得意じゃない。それに、俺は今レトルトのカレーよりも。
シズちゃんが食べたい気分。そんな壮大な料理をするわけじゃないのに、シズちゃんがエプロンしてるんだよ!?
あり得ない。シズちゃんって実は、っていうか、相当馬鹿だよね。
でもそんな処が可愛いんだけど。これ、俺もそうとう重症だね。

「シーズちゃん」

「んだ、ょ…ひゃッ!?」

「ひゃ、だって!そんな可愛い声出さないでよシズちゃん。勃っちゃう」

「て、めぇがッ!!ッ…ば、馬鹿!んな処触るな…ッ!」

「そんな処って、どんなとこ?言って見てよ」

顔を真っ赤にしながらしどろもどろするシズちゃん。ちょっと待ってよ。
それは不意打ちだよ…!もっと興奮するじゃん。
ああでも、本当にお腹は空いてるからほどほどにしないと、シズちゃんが本気でキレたら、俺死んじゃうし。
シズちゃん自身を取り出して、上下に扱いてやるとビクビクと目の前の身体が震えた。
必死に声を押さえている声も聞こえる。ああ、可愛い、可愛い。

「ひ、ン…ッ、臨也ッ、やめ…ッつ」

「止めて?だったら俺を殴ってでもどかせばいいじゃん。どうしてそうしないの?ねぇ、シズちゃん」

涙眼になりながら俺を睨みつけてくるシズちゃん。全然怖くない。寧ろ可愛過ぎる。
シズちゃんの足がガクガクと震えてる。ギュウ、とシズちゃんのを握ったら色を含んだシズちゃんの甘い声が聞こえた。
少し遅れて、ビュクリと吐き出される白濁。

「あれ、シズちゃん、イっちゃったの?」

「ッつ…!!」

かぁぁ、と顔を真っ赤にして俯くシズちゃん。ああもう!本当に可愛いんだから!
普段とのギャップがありすぎるよ!
今度は後ろへと手を伸ばして、シズちゃんを美味しく頂こうと思ったその矢先。
腕をシズちゃんに掴まれて、俺は宙を飛んだ。一瞬意識が追いついていかなかった。
どういう事?気が付いたら俺は仰向けに倒れていて。どうやらシズちゃんに背負い投げをされたらしい。
ちょっと調子に乗りすぎちゃったかな?なんか今になって背中が痛くなってきたよ。

「いぃ、ざぁ、やぁ、くぅん…これ以上なんかしやがったら、この程度で済むと思うなよ!!」

「あれ、もしかして手加減してくれた?あはは!シズちゃんって優しいんだねぇ!」

そう言った俺のすぐ横にはシズちゃんの拳と大きな穴。
…これ以上言ったら、この拳が俺の顔面に墜ちて来る日も近いかな…。

でも、これのお返しはたっぷり返してあげるから。



(愉しみだなぁ、愉しみだなぁ!!くくく…!)
(急に笑い出してどうした。ついに頭が狂ったか)

―――――
セクハラのレベルじゃないぞ、コレ。
料理もレトルトじゃないか…。

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