XANXUSのお嫁さん
▼不仲だとか聞いてない
「セラさん、随分とおしとやかな人ですよねー、ミー、もっと破天荒な人が来ると思ってたんですけど…」
なんてったってボスの奥さんっていうくらいですからー。
部屋へと歩いていたとき、フランがふと呟く。あぁ、とマーモンも同調した
「僕もフランまではいかないけど、そんなことは考えてたかな。」
「あら、嬉しいですね。
まあ夫婦といっても、私の父のファミリーとボンゴレが親しくて決まったようなものです。私自身はあまり関係ありませんでしたから…」
「ふーん、じゃあセラサンは戦えないワケ?」
王子ちょっと楽しみにしてたのに、ベルのふくれっ面にセラはクスクス笑う。
「表立って戦うことはできませんが、護身術くらいなら身につけてますよ。あと、射撃も少々。」
「剣術はどうなんだぁ?」
「体力が少ないのであまり好みませんね。見るのは好きなのですが…」
スクアーロも混じり、ガヤガヤと騒ぎながらドアを開ける。
XANXUSの姿が見えたその時、スクアーロは何かが飛んでくるのが見えた。
バリィンッ!
反応する間も無く感じたのは、ガラスのようなものが割れる音と嗅ぎ慣れた火薬の匂い。
先ほど飛んできた-何か-をセラが撃った。
それに気づいたのは、セラが拳銃をしまってから。
「随分なご挨拶ですねぇ、XANXUS」
「うるせぇ、ドカスが」
まさに一触即発。
2人の関係があまり良好でないのは、誰から見ても明らかだった。
「…めんどくさいことになりそうですねー……」
バレないように、フランはぼそりと呟いた。